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シュレーディンガー猫状態光パルスの量子テレポーテーションに成功 79

ストーリー by reo
阪本さん (CV白石稔) 部門より

Anonymous Coward 曰く、

東大が、「シュレーディンガー猫状態光パルスの量子テレポーテーションに成功」と発表した (東大による記者発表詳細の PDF) 。

日刊工業新聞の記事で簡潔にまとめられているが、東大の古澤明教授らは「2 つの状態が同時に存在しており、観測した時点でどちらかの状態に決定される」という状態 (シュレーディンガー猫状態) を「位相が反転した光のパルスの重ね合わせ」として実現。これを「量子もつれ状態にある 2 つの光ビーム」を用い、片方への測定がもう片方へ及ぶことを用いて光パルスを伝送した。

シュレーディンガー猫状態はそれを観測してしまうと状態が決定されていまい、その性質が失われてしまう。しかし、量子もつれ状態の光ビームを利用する観測では、測定が間接的に行われるため、シュレーディンガーの猫状態を失わずに伝送が可能となる。「この成果は、量子力学基礎の検証という意味ばかりでなく、量子情報通信・量子コンピューター実現に向けた大きな一歩である。特に、超大容量光通信への極めて重要な一歩である。」とのこと。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • それで、 (スコア:4, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2011年04月20日 12時57分 (#1939598)

    猫は無事だったのかね。

    • Re:それで、 (スコア:5, おもしろおかしい)

      by kikki (30639) on 2011年04月20日 13時35分 (#1939636)
      半死半生だったみたいですよ?
      親コメント
    • Re:それで、 (スコア:2, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2011年04月20日 13時56分 (#1939648)

      教授「2つの状態が同時n」
       ゴロゴロガサガサ
      教授「2 つの状g」
       ガリガリガリガリガリガリ
      教授「f」
       ニャア~

      親コメント
      • Re:それで、 (スコア:1, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2011年04月21日 3時17分 (#1940027)

        教授「今この中の猫は生きている状態と」
         ガチャン!フギャー!ドタンバタン!ビクッビクッ……シーン……
        教授「死んでいる状態の2つを同時に」

        学生「オッズ1.0で賭けてもいいですか?」

        親コメント
      • by Anonymous Coward
        それが生きている保証がどこにあるのかね?
  • 箱や戸棚に、塩素系漂白剤と塩酸入り洗剤を入れておいたら、箱や戸棚を開くまでは「塩素系漂白剤と塩酸入り洗剤が混ざった状態」なんですよね?
    その混ざった状態のままで、どっかに行くんでしょ?
    めちゃ怖いわ。

  • by deleted user (37441) on 2011年04月20日 12時46分 (#1939586) ホームページ

    バルス

  • by Anonymous Coward on 2011年04月20日 13時03分 (#1939602)
    そういえば三毛猫とはいうけどマンチカン猫とは言わないね。
    シュレーディンガー、略してシュレディンでいいんじゃない←よくない

    でも「しゅれねこ」じゃあれなんで「しゅれにゃん」で。
  • これはお目出度い (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2011年04月20日 13時23分 (#1939619)
    お祝いに踊りましょう

    プサイにファイ!♪プサイにファイ!♪

    #かんなみ猫おどりでも可
  • by Anonymous Coward on 2011年04月20日 13時26分 (#1939629)

    タレこみ人のACをクリックするとhylom氏に収束するのは誰の猫状態?

  • それによって、単光子とかの少数の光子じゃなく、多数の光子を使った量子通信ができるようになって、減衰とかに強い、ということでいいのかな?

    --
    1を聞いて0を知れ!
  • by basa (42290) on 2011年04月21日 0時39分 (#1939986) 日記

    正確にはSFでいうテレポーテーションとは違うみたいですが、
    まさか最高学府東京大学の教授の口から『テレポーテーション』という単語が出てくるとは。
    未来だなあ。

  • by Anonymous Coward on 2011年04月20日 12時59分 (#1939599)
    量子状態が移動するのかコピーされるのか。テレポートだから移動だけ?
    猫増殖したら、猫の大量虐殺ができるわけですね
    • by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2011年04月20日 13時39分 (#1939640) 日記

      >テレポートだから移動だけ?

      移動だけですね.
      一般的な量子テレポーテーションの概念だけ簡単に書くと,

      1. テレポーテーションの操作の途中で使うEPRペアA,Bを発生させる.ペアの量子状態は密接に結びついている&観測するまで不確定(わからないのではなく決まっていない)な状態.ここでは例えばある物理量X(運動量とか,スピンとか)があって,AとBそれぞれの物理量は不確定であるものの,XA+XB ≡ 0であるとする.例えば観測してみたらXA=-1.5,XB=1.5だった,とかそういう感じで.

      2. ある物理量をテレポーテーションしたい元粒子Zを用意する.ここでは簡単のために粒子の種類は前述のA,Bと同じ(例えば全部光子だとか,全部プロトンだとか)とする.こいつのある物理量X(=XZ)を別な場所に移したいわけです.

      3. EPRペアの片割れAとZとをまとめて,両者の物理量Xの和XA+XZ=Sを確定する(ことに相当する)測定をする.例えば,個々の値XAとかXZはわからないが,XA+XZ=4とかそういう測定結果が得られる.通常は物理量の差分(のようなもの)を取ることが多いが話を簡単に(略).
      *この段階でもAやらBやらの運動量そのものはまだ確定していない.ただしAとZが一体となるような測定をしたため,EPRの相関はAとBの間ではなく,(A+Z)とBとの間に生じている.またこの測定により,元粒子Zの元々の物理量は破壊される(変化してしまう).

      4. XA+XZの値Sが測定の結果わかって,XA+XB≡0という関係があるから,いま手元にある粒子Bの物理量XはXB=-XA=XZ-Sである.従って,XBをS(測定値)だけ増加させるような操作を行えば,元々の粒子Zの物理量XZを,粒子Bへと転写することが出来る.

      こういったテレポーテーションの特徴は,
      ・元々の物理量XZそのものを測定する必要がないから,(転写先の粒子に関しては)測定による状態の破壊がない.
      ・そのため,元々の物理量XZが量子論的に不確定な状態であっても,不確定なものを不確定なまま転写することが出来る.
       例えば,X・Yの粒子がEPRペアだったものを,Yの状態を別の粒子Zへと転写することでX・ZがEPRペアな状態に出来る.
      といった特徴があります.また,途中で観測の結果を相手に古典的な経路で伝える必要があるため,
      ・テレポーテーション自体は必ず古典的な速度制限(光速度の制限)を受ける
      という点も避けられません.

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    • by TarZ (28055) on 2011年04月20日 13時03分 (#1939601) 日記

      猫と蠅のキメラをつくろうとしているマッドサイエンティストの研究室はこちらですか。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      原理上、コピーはできないのでは?

  • by Anonymous Coward on 2011年04月20日 13時28分 (#1939632)

    片方を確定させるためには片方を測定しなきゃいけないってことなの?
    結局観測コストは変わらないような気がするんですが
    あと、コンピュータに応用するとしたら、誰が片方を観測するんだろう…

    あとは小人さんに任せることにします

    • どちらかというと情報伝達のための技術です.
      (真っ当なサイズの量子コンピュータは今のところ実現してませんけど)例えば電子のスピンで量子演算をやって,その結果を(状態を確定させず重ね合わせの状態のまま)光に転写し次の別の演算器に送り出し,そこでまた電子のスピンに状態を再転写して次の演算,とか.
      後は,この手のテレポーテーションと似たような手法を使った量子誤り訂正など.量子暗号だの量子計算だのと言った過程では状態の重ね合わせなどが重要になるのですが,これらは外乱で崩れやすい.これに,古典的なコンピュータで言うECCのような機能を付けることで対策出来るんですが,ここで量子テレポーテーション(の応用技術)が使われてます.3bit(うち1bitは外乱で状態が崩れている)の情報を(確定させないまま)うまいこと新しい1bitに転写すると正しい1bitが復元できる,とかそういう技術で.これを使うと,始めに多めのqubitを用意しておくことで,量子暗号やら量子計算やらが外界との相互作用に強くなります.

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  • 超大容量光通信への極めて重要な一歩である。

    というのはまあそれも結構な事だと思いますが、矢張り研究の終着点になるのであろう
    生猫のシュレーディンガー猫化への見通しはどうなっておられるのかと

    • (全部書いてからWikipedia見たんですけど、まだ解釈には幅があるみたいなので、以下は全部一つの意見として受け取ってください。)

      生猫が「シュレディンガーの猫状態」(生死が混ざり合った状態)になることはありません。

      「シュレディンガーの猫状態」パラドックスでは、 微視的には確率的にしか決まらない状態(電子の運動量、スピンや位置など)を 巨視的な現象(猫の生死)に結びつけた場合、 その巨視的な現象は、確率的にしか決まらないのか? というような問いです。 実際にはこの微視的な現象を巨視的な現象に結びつける過程で 必ず確率を収束させるような過程が入り、 「猫の生死が混ざり合った状態」というのは達成されません。 つまり猫の生死のような巨視的な現象は、 箱を開けるまで確定できないのではなく、 箱を開ける前に確定されてしまっています。

      つまり、箱を開ける操作(~光を当てる、磁場をかけるなど) が重要になるのは、そのこと自体が重要な意味を持つ微視的現象だけである、 というのが、シュレディンガーの猫のパラドックスの持つ意味なのですが、 このプレスリリースは意図的にその辺を混同して使っているようです。 (「シュレディンガーの猫状態」=「量子もつれ」として使用しているが、 シュレディンガーの猫は実際には量子もつれ状態にはならない)

      日刊工業新聞のリンク先でも「東大、量子操作使いシュレーディンガーの猫を実証」という タイトルになっていて、記事を読んでもそのへんをあいまいなまま書いてあるので、 ポップ科学なんだか正統な科学なんだかわからないので、 ちゃんと「量子もつれ」って言えばいいのになあと、思います。

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    • えっ?
      シュレーディンガー猫ってすでにいるんでしょ?

      その猫からインスピレーションを得て、粒子の状態を確率的に扱えばいいという発想を得たんでしょ?

      --
      らじゃったのだ
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    • 猫がかわいそうだからやらないだけで、シュレーディンガーの猫状態を本当の猫で作り出すこと自体はさほどむずかしくないんじゃないの?

      --
      1を聞いて0を知れ!
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      • by Anonymous Coward
        攪乱が大きすぎてマクロな物体ではとうてい無理。思考実験の産物を出ていません。
        • 1 Qubitを送ることができて、それを測定器で0か1かを観測することができるのだったら、
          あとは観測結果に応じて猫殺し装置を発動させるだけでは?

          --
          1を聞いて0を知れ!
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          • そもそも九つも命をもってたり中には100万回も生きたりしてる猫を実験対象にしたもんだから
            生きてるか死んでるかはっきりしなくなるんですよ。

            犬を実験対象にすればきちんと犬死してくれるはずです

            --
            らじゃったのだ
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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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