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原子力

放射性物質除去の新技術、1グラムのナノファイバーで1トンの汚染水を処理 50

ストーリー by headless
飲まなくていいですよ。 部門より
eggy 曰く、

豪クイーンズランド工科大学のHuai-Yong Zhu教授は、原子力発電所の汚染水から効率よく放射性物質を除去可能な新素材の開発に成功した。何百万トンにもおよぶ汚染水の問題を解決できると期待されている(クイーンズランド工科大学のニュース記事本家/.)。

Zhu教授の新素材はチタン酸塩のナノファイバーとナノチューブ技術を使用したもの。層状の粘土やゼオライトを使用する従来の方法とは異なり、放射性物質を狙い撃ちできる世界初のインテリジェントな吸着剤とのこと。汚染水を新素材に通すことで放射性セシウムイオン(Cs+)を効率よく吸着し、1グラムのナノファイバーで少なくとも1トンの汚染水を浄化できる。使用済の吸着材は、水にぬれても放射性物質が漏れ出す心配はなく、安全に処分可能だという。

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  • 元記事を見てもどういった機構で選択的に放射性物質を吸着するのかちっともわかりませんでした。
    放射性物質、この場合はセシウムですが、化学的には同一なものとどうやって区別できているのでしょうか?
    ひょっとしてナノサイズの格子で原子の大きさによって吸着(トラップ)するかどうかを選別しているかな?
    銀イオンを表面につけるとヨウ素も吸着できるともあるようです。

    どっちにしても本当ならぜひ日本で大量に拡散してしまった放射性物質の除去に役立ててほしいですね。

    • by Anonymous Coward on 2011年11月05日 16時46分 (#2045542)

      福島原発の放射性物質漏れの場合は、セシウムの同位体が交じり合っているわけではなく、セシウム137のみなので、アイソトープ選択性は必要ないのではないでしょうか。

      親コメント
      • セシウム137がよく話題に上っているだけで他にも核分裂反応 [wikipedia.org]により生成されているのではないでしょうか。
        Cs133、Cs134、Cs135とか。
        こんなのをどうやって選別するというのかねぇ。

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        • by Anonymous Coward

          なんのために選別するかが問題ですよね、137が6%あって、絶対的に多いという点、次にCs134を吸着しても困らないという問題

          • Wikipediaを見ると放射性のCs137が6.09%、安定なCs133が6.79%でどちらかというと安定な133が多いように読めますが。
            放射性のCs134を吸着しても困らないっていうのには同意ですが、安定なCs133をいっしょくたに吸着するのであれば化学的に処理するのと何ら変わりはなく新規性がないのではないでしょうか。

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            • by Anonymous Coward

              化学的に処理するよりも低コストで大量に処理できるので新規性は十分でしょう。

      • 137Csだけだなんて、そんな嘘どこで聞いたんですか?

        実際には137Csと134Csが混ざってます。その比率でグローバルフォールアウト、すなわち前世紀半ば以降の核実験由来のものであるか、直近の福島事故由来であるのかが識別されます。ついでにいうと西日本に毎年黄砂と共に降っているのがグローバルフォールアウト起源であって中国の核実験起源でないこともこの方法で分かりました。

        Csなら何でも吸着すればそれでよし。っていうか、天然自然に存在する粘土鉱物がそれやってます。イライトが一番強くてバーミキュライトとゼオライトが次ぐみたいですが、何にせよ粘土に触れればセシウムイオンは固定されます。この件みたいな便乗商法は無用。

        --
        Jubilee
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        • 安定なCs133も生成されていることをお忘れなく。
          放射性物質の除去という面だけを見れば無視してもよいですが。
          効率とかを考えるときには忘れると予想の能力半減とかになりかねませんよ。

          Csなら何でも吸着すればよし!粘土で十分てのには同意。

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      • by Anonymous Coward

        たぶんそういうことだと思う。

        同位体を分離するには遠心分離などのきわめて手間のかかる方法
        (化学的ではなく物理的な方法)しか無いはず。

        インテリジェントというくらいだから,せめてカルシウムの吸着は十分に小さいと期待するけど
        そのへんはどうなんだろうか?

  • タイトルが ”1万トン” になってますぜ

    // ”1グラムで1トン”も、ちょっと誇大広告っぽいげな。
    // もし、本当にその比率で処理できたとしても、実稼動させるには
    // よっぽど高効率に攪拌するシクミが必要なんじゃないかなぁ

  • by Anonymous Coward on 2011年11月05日 15時58分 (#2045518)

    吸着した放射性物質の処理方法の方面で、そろそろブレークスルーが必要ですよね。

    > 安全に処分可能だという。

    結局、使用済み吸着材の取り扱い自体は「安全に」行えるという事ですよね?
    処分って、穴掘って埋めるとかドラム缶に入れて海溝に沈めるとかでしょ?
    それって・・・ずさんやん。相変わらず。

    • もっと濃縮して熱源にすりゃいいじゃん。タダの熱源なんてそうそうないぞ?
      ただ利用するってのもただ禁忌するってのも愚者のすることだ。

      ちなみにこれは全然世界初でもなくて、とっくに海水からウランを採取するための「ウランを選択吸着する繊維」てのがある。
      その応用でセシウムを選択吸着する繊維も半年近く前に発表されてたようなー。

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      • by Anonymous Coward

        思ったんだけど、
        漏れ出すことがないということは、
        それらナノファイバーを皮革やエネルギー源として利用する生物が生まれる余地はないかな?

      • by Anonymous Coward

        本当に高濃度に濃縮できれば,使い道はあります。
        宇宙探査機の原子力電池は,セシウム等の崩壊熱で動きます。

        ボイジャーとかは原子力電池です。

        深宇宙(太陽から遠い)だと太陽電池が役に立たなくなるので。

        • 本当に高濃度に濃縮できれば,使い道はあります。
          宇宙探査機の原子力電池は,セシウム等の崩壊熱で動きます。

          パイオニアやボイジャー、ガリレオ、カッシーニなどに搭載されていた原子力電池の熱源はプルトニウム238です。
          それも相当に純度が高い物です。

          放射性セシウムを原子力電池に使うという話は全く聞いた事がありませんが、
          そのような実例はあるのでしょうか。

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      • by Anonymous Coward

        もっと濃縮して熱源にすりゃいいじゃん。タダの熱源なんてそうそうないぞ?

        でも、置き場が無い
        #ってのがこの国の現実

        実際、(この国が保有する)使用済み核燃料が出す崩壊熱を海洋温度差発電の技術 [xenesys.com]と組み合わせたら、どれだけの発電量が得られるやら…。

    • つってもとりあえず吸着して、一カ所に集めておかないと次の処理工程に進めないのも事実。
      まぁ次の工程つっても穴掘って埋める以外の方法が見つかるのが早いか、人間が滅ぶのが早いかは
      どちらが早いかわかりませんが。

      放射性セシウムやヨウ素などなどを効率よく半減期より早く分解してくれる微生物でも見つからない限り、
      技術やコスト的に、穴掘って埋めるか海に沈めるくらいしか方法がないんだからしょうがない。

      #いくら金かかってもよいなら太陽にでもロケットで打ち込めばいいんだけど。
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      • by Anonymous Coward on 2011年11月05日 16時46分 (#2045543)

        > 放射性セシウムやヨウ素などなどを効率よく半減期より早く分解してくれる微生物

        言いたかないけど、ゆとり教育ここに極まれりという感じ。

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        • G細胞 [wikipedia.org]
          日本においては原子力事故の際にその処理に使用するANEB(抗核エネルギーバクテリア)を製造しようと目論んでいた。

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        • by Anonymous Coward

          > ゆとり教育

          いやいや.中性子をあててより半減期の短い原子に変換することにより放射性廃棄物の処理を行うという研究が実際に行われているから,中性子や陽子を扱うことのできる酵素や触媒があれば‥‥いや,ないだろうな.

          ただまあ,酵素や触媒の動作原理については,少なくとも第1原理に基づく解析はまだ追いついていなくて未知の部分が残っているから,ひょっとしたらあり得るかもしれん(多分,ないだろうけどな).

      • どうやって分解するかは別として……
        エネルギー過多で巨大化するか増殖しまくるかになって、その微生物の処理の方が大変そうな気がする。

        分解というからには、中性子かα線かなんかを発射できる微生物になるのか?

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        • by Anonymous Coward

          問題は、その中性子かアルファ線をだす微生物ってのが、非常に迷惑だということだ。

          • by Anonymous Coward
            思いついた!

            その微生物を密閉容器に閉じ込めて、ついでに微生物の出すエネルギーで電気を作ればいいんだ!
      • ブーメランのように青森県に逆進してくるシナリオ [iwanami.co.jp]が成立しているのでわたしはその方法に否定的です。

        // というか、打ち上げを東京近辺にシナリオ変更してもらえるならそれでもいいです。

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      • by Anonymous Coward

        >放射性セシウムやヨウ素などなどを効率よく半減期より早く分解してくれる微生物でも

        その微生物とやらは、核子になにか作用できるのかね。
        きっと体の中に原子炉があるんだね。

      • by Anonymous Coward

        近未来のロケット打ち上げの信頼性では、核廃棄物太陽投棄には使えないでしょう。
        ここはやはり、マスドライバーですぜ。
        弾頭は数kg(内蔵する核廃棄物は1kg以下でも構わない。残りの質量は、京が一の打ち上げ失敗時の、核廃棄物封じ込めと、海上浮揚装置に充てる)でも、数打ちゃ用は足りますぜ。

        • by Anonymous Coward

          >数打ちゃ用は足りますぜ。

          その膨大な数のマスドライバを駆動するために原発が必要なのです!

  • by Anonymous Coward on 2011年11月05日 17時55分 (#2045579)

    これで偉大な核ミサイルが陳腐化しますね

    • by Anonymous Coward

      となると核兵器解禁の緒…と軍需産業系では考えるんでしょうね。

  • by Anonymous Coward on 2011年11月06日 0時06分 (#2045690)
    といっても、汚染の度合いは様々ですから、
    1gあたり何ベクレル相当のセシウムが吸着できると書いてくれた方が判りやすい気がしました。
  • by Anonymous Coward on 2011年11月06日 6時35分 (#2045744)

    原料のチタンを精製する時に出る放射性物質の問題は大丈夫なのか?
    http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No79/sueta0009.htm [kyoto-u.ac.jp]

    • by Anonymous Coward

      福島産じゃなければ安全です

      • by Anonymous Coward

        そこは「全て天然由来なので体に良い」と書くべきところ。

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