パスワードを忘れた? アカウント作成
1808393 story
テクノロジー

大林組、宇宙エレベーター構想を公表 82

ストーリー by reo
その頃には景気も良くなってるだろう 部門より

m.sakkanen, gf1e, danceman ら曰く、

大手総合建設会社である大林組が高度 96,000 km に達する宇宙エレベーターを 2050 年までに供用開始とする工程付きで構想を発表した。本家 /. 記事でも話題になっている (大林組のプレスリリースYOMIURIN ONLINE の記事建設通信新聞の公式記事ブログより) 。

カーボンナノチューブ製のケーブルを使用し、ケーブルにはたらく重力と遠心力のバランスによってピンと張った状態を保つ。宇宙エレベーターの発着点であるアース・ポートは海に浮かぶ基地となり、総延床面積は 27 万㎡、高度 36,000 km 上の宇宙空間に静止軌道ステーション (1 万 3200 ㎥) を建設し、50 人が滞在できるようにするという。

2025 年からアース・ポートの建設に着手とあるが、果して実現できるだろうか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by manmos (29892) on 2012年02月23日 10時12分 (#2104606) 日記

    前田建設なら、ファンタジーで済むんだが、大林組となるとマジだ。

    個人的印象なら、日本国家がやるといいうより現実味がある。

    • 私も「え?ファンタジー営業部のネタじゃないの?」と思いました。

      ところで、リンク先には宇宙エレベーターの用途として宇宙への物資の大量輸送が示されています。そんな需要ってあるんでしょうか。月面に基地を作るとか、宇宙ステーションを建造するとか、何か大規模な需要がないとペイしないんじゃないですかね。
      親コメント
      • 宇宙への大量輸送の理由はいくらでもありそうです。

        何といっても、無重力でしか作れない物を作るための「工場」でしょう。ロケットで送っている限りは「実験室」レベルでしか出来ないですが、軌道エレベータであれれば商業レベルまでの生産も現実の物となりそうです。

        本数が増え、ペイロードも上がってくると観光、当然、商業。そして、名物宇宙まんじゅう、製造は地上。

        親コメント
      • あ、書いてる間にTarZ さんが需要((月面都市建設)を示していた (>
        親コメント
      • 上りと下りの質量が同じなら(理想的には)エネルギ消費が無いってのがありますから, 例えば軌道まで酸化マグネシウムを持っていって太陽光励起レーザーで分解 [titech.ac.jp]して, また地上まで持って帰るなんていう贅沢な使い方もできるようになります.

        高圧直流送電で36000kmを送るのと, どっちが効率がいいかとか, 宇宙エレベータに数千~数万トンの輸送力があるのかとか問題はいろいろありますけどね.

        親コメント
        • 宇宙エレベータに数千~数万トンの輸送力があるのか

          いや、そこまで無制限に輸送能力があるわけではないでしょう。ケーブルの強度はそんなに余裕あるわけではないですし、同期軌道までペイロードを運ぶのに時間がかかります。

          # そもそも、酸化マグネシウムを分解して発生した酸素は宇宙空間に捨ててしまう?

          1kgのマグネシウム(Mg)を得るために軌道上に持ち上げなければならない酸化マグネシウム(MgO)は1.6kgほどです。1kgのマグネシウムから得られる25MJのエネルギーでは、リフターのエネルギー効率が100%としても、1.6kgを持ち上げられるのは高度2000km未満です。

          同期軌道上ではエネルギーを無制限に得られると仮定するにしても、マグネシウム程度の低いエネルギー密度のもので軌道エレベータの輸送能力を占有してしまったらさすがに無駄が大きすぎるでしょう。(たぶん収支はマイナス)

          同期軌道をぐるりと周る円形加速器(←夢が広がるなあ)で反物質を生成して地上に下ろす、という使い方なら、エネルギー密度的においしいかもしれませんが。

          親コメント
          • 元コメの主張は、「1.6kgのMgOを持ち上げる」のと同時に「1kgのMGと0.6kgのO2を下ろす」ことで、「位置エネルギー的には得失がない」から、「上げ下ろしに必要なエネルギーは、摩擦などのロスの分だけ」ということでしょ。

            だから、

            1kgのマグネシウム(Mg)を得るために軌道上に持ち上げなければならない酸化マグネシウム(MgO)は1.6kgほどです。1kgのマグネシウムから得られる25MJのエネルギーでは、リフターのエネルギー効率が100%としても、1.6kgを持ち上げられるのは高度2000km未満です。

            というのは、ちょっとずれてると思う。

            親コメント
            • あー、書き方が良くなかったですね。

              • 「上下する質量を同じ想定にしているが、分解した酸素はきちんと回収するのか?(地球上でならそのまま開放すればよいが、軌道上でそんなことをやるとしたらボンベか何かに詰めて持ち帰ることになる)」という(Mg-MgOサイクルの運用上の)問題
              • 化学エネルギーのような低いエネルギー密度で質量をやり取りするとなると、軌道エレベータをもってしても全くおいしくないだろうという(本質的な)問題

              …をゴッチャに書いてます。

              「酸素分の質量を持ち上げるエネルギーを捨てることになるから」収支がマイナスだよね、ということを言いたかったわけではありません。

              親コメント
      • by Anonymous Coward

        遠心力による衛星の射出も可能になりますから、下手をすると現在のロケット需要丸ごと頂けます。

    • by Anonymous Coward

      > 個人的印象なら、日本国家がやるといいうより現実味がある。
      国は実現の見込みがない事業にいくらでも金をつぎ込めるけど民間企業はそうはいかないからね。

  • 2050年には永住可能な月面都市も構想されていますから、軌道エレベータくらいは実現していないと困ります。

    もちろん東京湾には高さ20kmのエアロポリス2001がそびえたち、ジオフロントで大深度地下も開拓。こうして、21世紀の人類は空にも地下にも進出するのです。

    あとは透明チューブ高速道路が空に張り巡らされれば完璧です。

    (以下、小松崎茂画伯による、のどかな田園風景に散在する一戸建てに幸せそうな家族が暮らしている図を頭に思い描きながらお読みください)

    建設以外の分野では、大型壁掛けテレビと携帯電話、キャプテンシステムはすでに実現。残っているのは、体にピッタリな銀色スーツと在宅勤務くらいか。

  • by starfighter (31940) on 2012年02月23日 14時14分 (#2104887) 日記

    季刊大林は過去も月だとか火星だとかスペースコロニーだとかやってて、そーゆー「うちはこういうことだってできるぜヘヘン」てな宣伝用の冊子なんですよ。
    で、最新53号に「宇宙エレベーター」の項があるわけですが、この号の特集名は「タワー」です。
    普段話題にもあがらない冊子が今この時期新聞記事になってるのは、宣伝効果抜群のタワー工事がそろそろ終わるから頼んで記事にさせたんじゃないですかね。

  • すごく期待してます。頑張ってください。>中の人
  • 計画が出たからといって,「実際に建築が始まるんだやった!」と素直に喜んでしまう純朴な方は/.Jのようなスレた大人の溜まり場にはあまりいないとは思いますが.

    大林組(というか大手ゼネコン)って,時々こういう夢のある計画を発表しますよね.

    例えば2000m級超超高層建築とか,数千人規模の宇宙都市の建造計画とかも今までに提案してます.
    もちろんそのまま建築できるなんてことは向こうも考えていないんでしょうが,日々の業務にプラスアルファな夢を,遙か将来を見据えて(実現性はとりあえず置いておいて)壮大な計画を(そしてあわよくば官民巻き込んで大規模事業を),という感じで.

    • 例えば2000m級超超高層建築

      しまった。高さ20km(#2104611 [slashdot.jp])ではなくて、2kmでしたね。うっかりうろ覚えで書いてしまいましたが、さすがに20kmはないだろと反省。(最上階に人が行くと、気密室を与圧していないかぎり死んでしまう!)

      ちなみに、個人的にこの手のもので一番印象に残っているのは、バブル期にゼネコン各社からさかんに提案されていたジオフロント構想です。

      親コメント
      • ああ,ありましたねジオフロント構想!
        バブル期はなんというか,力任せなアイディアが次から次へと提案されていた面白い時代でしたね.
        今になって落ち着いて考えてみれば技術的 and/or 経済的にどう考えても不可能なんですが,当時は「でももしかしたらこういう凄いモノもそのうち出来るのかも?」と思わせるような不思議な熱気がありました.

        まあ,その当時に勢いだけで本当に開始していたら,今頃えらいことになっていたんだとは思いますが.

        親コメント
  • by JULY (38066) on 2012年02月23日 10時53分 (#2104644)

    こんなものを作った、自転速度が遅くなったりしないのかなぁ。

    うるう秒を廃止するかどうかで、最近、一悶着あったけど、これで自転速度が遅くなったら、どんどんズレていって、終いには、「1日は 24 時間と1秒」という決まりになったりして。

  • by Anonymous Coward on 2012年02月23日 12時28分 (#2104756)

    注目を浴びて志望者を増やすため
    というのもあるのでしょうかね?

  • by imaic (31975) on 2012年02月23日 13時39分 (#2104845) 日記

    しばらくロケット屋は安泰ですかね。

    しかしトラブルがあったら、救出するのに3日以上かかるのか・・・。

    • by 505 (12538) on 2012年02月23日 20時02分 (#2105148)
      7.5日とは結構時間かかりますよね… ってことで…
      無重力体験とか「地球は青かった」を言いたい(^^;)という人向けに
      高度100kmぐらいのところに中継基地を作ってほしいですね。
      (これなら30分で行ける!)

      …そんな半端なところに中継基地は置けない??
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2012年02月23日 14時27分 (#2104905)

    大林組は材料研究もやっていて、ついにCNTの大量生産・連続生産・歩留まり99.9999...%超の品質確保を実現する目処がついたということなんでしょうか?
    それとも、誰かがCNTを用意してくれるならな!という話でしょうか?
    もしそうなら、(誰かがワープ装置を実現してくれるという前提で)2050年に当社は第二の地球入植プロジェクトを実施します!と宣言してるのと何も違いはありませんよね?

    # 大林組は昔からスペースコロニーだの月面都市だのの構想を出しているので、単にそのノリなだけだと思いますが。
    # むしろそれを知らない人たちが、ついに大林組も参入か!?これは実現も近い!みたいに騒いでいるように見えます。

  • by Anonymous Coward on 2012年02月23日 10時50分 (#2104639)

    3000mオーバーのビル建てるのはいつになるの?

    • by Anonymous Coward

      長さ3000mのカーボンナノチューブが出来てからだ

  • by Anonymous Coward on 2012年02月23日 10時51分 (#2104641)

    CNTのコストが従来の1/1000ぐらいに低減してグラム数百円で量産できそう、という記事がありましたね。
    アレを見て構想したんでしょうか。

    うさみみデリバリーズを思い出すなぁ…。

    ところで該当の広報誌はどこで手に入るんでしょうか。

  • by Anonymous Coward on 2012年02月23日 10時58分 (#2104650)
    >宇宙エレベーターの発着点であるアース・ポートは海に浮かぶ基地となり
    楽園の泉 [asahi-net.or.jp]を思い出した。
    #そんだけなんでAC
  • by Anonymous Coward on 2012年02月23日 11時06分 (#2104660)

    え?
    2018年4月12日 [srad.jp]に運行開始じゃなかったっけ?

typodupeerror

計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

読み込み中...