薬の市販後調査、マーケティング目的であるため信頼性が低い 18
ストーリー by reo
市場原理です(キリッ 部門より
市場原理です(キリッ 部門より
danceman 曰く、
医薬品会社の元従業員が告発するところによれば、同元従業員が関わった薬の市販後調査はマーケティング目的で行われており、科学的な調査とは呼べないようないかがわしい内容のものであったとのこと。氏は、薬の市販後調査は宣伝広告であるにすぎないとして警告している (British Medical Journal の記事、Nature News Blog の記事、本家 /. 記事より) 。
FDA (食品医薬品局) の承認後、医薬品会社は薬の安全性及び効力に関するデータを収集するのに市販後調査を行うことがあるが、この元従業員によれば、潜在的なリスクを見つけるといった目的はなかったという。また期待していたような結果が得られなかった時はデータを不正に操作し、良くない結果を省いたり、危険な副作用を軽く見せるような偽装を行っていたとのこと。
販促じゃダメなのかな (スコア:2)
調査としないと予算が下りないとかかな。
でも薬をもっと買ってくださいってのもちょっと違和感あるな。
Re:販促じゃダメなのかな (スコア:4, 参考になる)
>調査としないと予算が下りないとかかな。
いや、大手医薬品メーカーの営業・販促費用も多額のハズだけど。特に医療用医薬品の場合、医療機関に配られる販促品は大量で、結構な高額品もあったりするし、MR(営業)も大量のパンフを作るし、接待の類も少なくないし。(一定以上の規模の医療機関なら、それなりに自主規制があるけど)
まあ、部署や科目が違うと認められないとか、そういうことはあるだろうけど。
>でも薬をもっと買ってくださいってのもちょっと違和感あるな。
似通った効果・価格の薬や、特許切れで複数のメーカーが製造しているジェネリック医薬品も多いから、「(ウチの)薬をもっと買ってください」は自然だよ。
日本の場合、薬価(点数)は薬ごとに決まっているからどれを買っても健保から医療機関への支払いは同額だけど、卸からの納入価格は値引きがあるから、その差額が医療機関の儲けになるし。普通に市場競争は成り立っている。
Re:販促じゃダメなのかな (スコア:1)
徹子さんに言われたので、かかりつけの医者に
「薬はジェネリックになりますか?」って聞いたら、
「あーうちでは決められないねえ。処方持って薬局で聞いて」と言われた。
薬局で言ったらジェネリックが処方されてそれを飲んでる。
お医者さんにも、いろいろ柵があるのだな。
Re:販促じゃダメなのかな (スコア:4, 参考になる)
確かに柵はあるけれども、薬屋への義理とかそう言うお話よりも、保険システムの柵なんですよ
今はジェネリックであっても、そうじゃなくても、商品名で指定するんでは無くて、薬の成分で指定するとちょっと余分にお金がもらえる
「一般名処方加算 [mhlw.go.jp]」
ってのが始まってて、多分その影響ではないかと。
ジェネリックに変えて欲しくない場合は、商品名で指定して「後発医薬品不可」として署名すると指定したもの意外に変更できなくなります。
多分そのケースだと変更できたので、薬屋の柵と言うより、一般名処方加算で医師が薬名を指定できないと言うお話だと思います。
これ、ジェネリック推進と言うより、医者と薬品メーカ、医療機器メーカとの癒着的な所を少しでも薄めようと言う意図が大きいんじゃ無いかな。
#ちなみに一般名処方加算はやっぱり問題がないわけじゃないんだけど
#医療費がやばい事になってるんで進めて行かないといけない取り組みではある
Re:販促じゃダメなのかな (スコア:3)
ジェネリックの場合、適用が違ったりするので実際には同等品として扱えない(ジェネリックのメーカーは先発と同じだけの治験ができない)とか、医師か具体的な商品を把握できないと、投薬指導がしづらいという問題はありますね。
患者が受け取る薬をよく把握していない医師もいますが、ちゃんとした内科医なら、ご老体などに投薬指導するために、具体的な商品名と錠剤の実物を貼り付けた一覧表を用意したりしていますが、そういうことが現実的ではなくなってしまいます。「朝は赤い大きな薬を三錠ね」なんて指導ができない。
逆に、大学病院や同等の大病院だと院内処方なので、似通った薬はどれかひとつしか在庫しておらず、選択の自由がありません。価格だけでなく、事故を避けるために似通った商品名の薬は避けるとか、いろんな理由で常時在庫品を選んでいるでしょうし。もちろん、長年使い続けて副作用なども把握し尽くされている薬を変えたくないということもあるでしょう。
Re:販促じゃダメなのかな (スコア:3)
ダメですね。
薬である限りは、作用もあれば副作用もあるのです。
特に新薬は、それまで人間の体に入ってこなかった物質を使用する。何が起こるか未知な部分が多い。
薬害を最小限に抑えるためには、流通後、その薬を「科学的に」調査するのは、必須でしょう。
Re: (スコア:0)
消費者:流通前に調べとけよ
Re:販促じゃダメなのかな (スコア:2, 参考になる)
流通前に調べていますよ。
数百人から数千人単位の治験は行われています。
でも、数千人とりだしても含まれない特殊な性質の患者はいますし
合併症を伴うケースであれば、その組み合わせを全てテストするの
は上市することでしかできません。
重要なのはどこまでチェックされていてどこからチェックされていないのか
を理解して、投薬のリスクと無治療のリスクを正しく比較することです。
Re:販促じゃダメなのかな (スコア:1)
その論理で言えば、もう承認が降りたと言うことは、販売後に調査などしなくていいのです。
でも薬という商品の特殊性から、市販後も調査するんです。
ソフトウエアベンダーのベンチマークのような (スコア:1)
「うちのDBの方がライバル企業のより早いよ!」とか
「新しいWindowsは古いのより起動が高速化されていて、サクサク動くよ!」
みたいな宣伝は、眉に唾をつけてから読むことにしている。
Re: (スコア:0)
Appleの新製品発売時期になると、眉から唾が垂れてきて画面が見えなくなりそうだ。
自社で調査、というのに無理があるんじゃないの? (スコア:1)
外部機関に調査させないと、そりゃ都合いいように出そうとするんじゃないかな。
# まぁ、外部にしたところで、癒着やらなんやらは絶対あると思うが。マシにはなるだろう。
1を聞いて0を知れ!
外部機関に調査させないと (スコア:3)
ただ、厚生労働省は自発的な、新しいお仕事は、
自分でするものに関してはとことんしません。
製薬会社にさせて、上前をはねる、という従来の方法からは抜けられないと思います。
私も公務員
Re:外部機関に調査させないと (スコア:2)
というか全ての薬についてそういうことやろうとするといくら人と金があっても足りないので。
ですんで、「隠してて後からバレたら廃業レベルだよ!」ってハッパかけて「市販後でもマズいこと見つけたら○日以内に当局に報告しろやコラ」って言います。
ですんでたいていの大手製薬会社は副作用の報告は真面目にやります。
FDAの予告無しの査察でマズいことが見つかって大打撃って例は見てるんで。
#しかし「どの程度悪いのか」は医者の判断一つで過大/過小評価できちゃうんで、そこに人間の思惑が絡むことは防げませんが。
ただし、ある短期においてタレコミのようなことが起きることを「未然に」防ぐ方法はちょっとないですね。
第三者機関が動いたところで、その第三者機関のトコで金が動くんじゃない?と言われたらどうしようもない。
あと厚労省は~と仰られてますが、小さいワクの仕事はともかく大ワクとしては制度が動いてる時期で、
人員拡充や新制度導入とかが行われてる最中ですね。
ざっくり言うと、厚労省が頑張らないと欧米の製薬会社に勝てない状況だからってのと外圧と両面の影響があります。
Re: (スコア:0)
調査の信頼性を担保する方法として、関係が険悪なライバル会社に調査を依頼することを義務付けたり、依頼元と依頼先が互いにどこか分からないようにしたりと、思いつきレベルならいくつか方法があるけど現実的とは言えないからなあ。
逆に市販後に副作用が見つかってもね (スコア:0)
せめて、動物実験や臨床試験でしっかりと体内動態を調べてから市販して下さい。
市販してから0.05%の確率で塩基配列が違う人だと毒性があるとか言われてもね。
Re:逆に市販後に副作用が見つかってもね (スコア:1)
それだと市販前に何万人も集めた治験を行わないといけないことになっちゃうんですが……。
Re: (スコア:0)
ODAの一環で中国に無償で配るとか倫理的にアウトなレベルまで踏み込まないと、マイナーな病気だと患者を探すのが大変そう。