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サイエンス

デューク大学、7.5cmm×1cmサイズの「透明マント」技術を完成(ただしマイクロ波に限る) 13

ストーリー by hylom
姿を消すにはまだまだかかりそう 部門より
taraiok 曰く、

光学迷彩的な技術は過去にも何度か話題になっているが、デューク大学の研究チームが、「1センチサイズの物質を完璧に覆い隠せる」という「透明マント」の開発に成功したという(EXTREME TECH本家/.)。

この「透明マント」はスーパーレンズと言われる技術を使用している。ダイアモンドをベースに負の屈折率を持つメタマテリアルを人工的に作り出し、電磁波を曲げることによって隠したいものを透明にするという。負の屈折率を持つ物質では電磁波の折れ曲がり方が普通とは異なるため、このようなことが可能になるとしている。

ただし、現在は特定の方向からしか透明化が行えないため、どの方向から見ても透明になるようにするのが現在の課題だとしている。

「透明マント」実現のためのそれ以前の大きな問題点として、いまのところこのデバイスはマイクロ波にしか効かないということがある。そのため、肉眼で見ると全然透明には見えない。ただ、特定の方向からしか対応できない問題はじきに解決できる見込みらしい。

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  • 何が新しいのか (スコア:5, 参考になる)

    by rhodamine (32563) on 2012年11月16日 8時31分 (#2273339)

    Duke大学がマイクロ波領域でinvisibility cloakを実現した,というのは
    6年も前のニュースです.

    http://www.youtube.com/watch?v=Ja_fuZyHDuk [youtube.com]

    今回,何が新しくて、何が変わっていないかというと

    ・cloakを作る原理はPCBスプリットリング共振器     変化無し
    ・マイクロ波の,特定の周波数領域だけで効く      変化無し
    ・cloak構造に平行な平面波のみに効く           変化無し
    ・波長に対するcloak構造の大きさが縮小した       改善
    ・cloak領域構造を工夫,厳密解での解析を可能とした 改善(結果として,隠れる能力が向上)

    ということで,新発明というよりは,自らの発明の技術的改良と言った方が近い
    様です.

    マスメディアは目を引くフレーズに弱いですからね.

    参考:
    http://www.nature.com/nmat/journal/vaop/ncurrent/abs/nmat3476.html [nature.com]

  • 違う (スコア:3, 参考になる)

    by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2012年11月16日 7時31分 (#2273321) 日記

    >スーパーレンズと言われる技術を使用している。

    負の屈折率などを持つメタマテリアルを使うと,通常の屈折率の物質とは違う光学系を作ることが出来ます.
    その一つがスーパーレンズで,別な一つが今回のようなクローク(隠れ蓑)です.スーパーレンズが原理をさすのではなく,両者は異なるものを指します.

    スーパーレンズというのは,負の屈折率などによる特異な光学系によって通常のレンズに付きものの回折限界を超えた分解能を得ようというもの.
    大雑把に言うと,「普通のレンズを使うと波長レベルのサイズまでしかはっきり見えないけど,スーパーレンズを使うともっと小さいものも見えるようになる」というような感じです.
    もうちょっと細かく言うと,物質に光を当てると通常の波長成分(散乱されて遠くに飛んでいく)とは別に,表面に局在し距離とともに指数関数的に減衰していく成分(虚数波長をもつエバネッセント波)を生じます.スーパーレンズを物体のごく近傍まで接近させると,このエバネッセント波もレンズ側で集光して結像させることが可能になります.このエバネッセント波の成分は波長よりも細かい凹凸の情報まで持っているので,こいつを結像させることで波長より遙かに細かい情報が得られる,という仕組みです.
    #そのため,エバネッセント波が十分強い位置=物体まで波長以下程度の距離,までスーパーレンズを近づける.

    一方のクロークは,変な屈折が起きることにより外から来た(ある波長範囲の)光が内部に包んだ物体を完全に迂回するような屈折を示す構造体になります.そのため中に何があっても通過していく光には関係無く(何せ内部を光が通らない),外とは光学的に無関係となります.

  • by donadona (37711) on 2012年11月16日 9時00分 (#2273348)

    タイトル:

    7.5cmm×1cm

    cmmという謎単位が。cmの間違いですね。

    これは細かい話ですが・・・
    本文:

    ただし、現在は特定の方向からしか透明化が行えないため、どの方向から見ても透明になるようにするのが現在の課題だとしている。

    現在の課題は少なくとも2つ挙げられているので、このままでは誤訳ですね。「次の課題」が正しいでしょう。
    参考までに:以下、大本?の記事 [extremetech.com]より:

    The next step for the Duke University team is to create an omnidirectional, 3D microwave invisibility cloak. Then, eventually, when we work out how to create metamaterials that can bend visible light in interesting ways, we might get an actual invisibility cloak. That’s a few years away yet, though.

  • by Anonymous Coward on 2012年11月16日 6時31分 (#2273313)

    だよ

    • by Anonymous Coward on 2012年11月16日 8時27分 (#2273336)

      ああ明細とは高額なものだよな

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        高額な(給与)明細か,,,
        なんかナミダでてきた。

        # そろそろ確定申告の季節がやってくる。

    • by Anonymous Coward on 2012年11月16日 9時21分 (#2273360)

      ・力学迷彩: 力をかけようとしてもなぜか手応えがない。暖簾に腕押し。
      ・化学迷彩: 薬品かけても煮ても焼いてもなにやっても反応しない。
      ・数学迷彩: 数式がややこしすぎてだれもついていけない。
      ・文学迷彩: 何をいっているのかわからない。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        ・情報学迷彩:Whitespace
        ・音波迷彩:ノイズキャンセリング
        ・音楽迷彩:「4分33秒」
        ・工学迷彩:歩留まり率0%
        ・口顎迷彩:総入れ歯
        ・後学迷彩:同じ失敗を繰り返す
        ・向学迷彩:置き勉

  • by Anonymous Coward on 2012年11月16日 10時30分 (#2273387)

    マイクロ波に対して透明にできるってことは、
    コンビニ弁当とかをレンジで暖めるときに、
    お新香とか一部分だけ加熱されないようにできるかな?

    反射でもいいだろうけど、透明にする方が陰が出来にくいよね。

    • かつて電磁波を遮断することで特定の具材を温めないようにしたコンビニ弁当 [srad.jp]なんてのもありましたが、
      お新香レベルの小さなものだと、電磁波を遮断しても熱伝導で温まってしまうので実用化が難しいらしいです。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        お新香がぬるいのは許せますけど
        ヒジキみたいなものが、吸収率が高いのか?
        一部分だけ高熱になって容器が変形するのを改善してほしい。

    • by Anonymous Coward

      コストを考えず、さらに現時点では特定方向に対してしか透明化出来ていないところを全方向からに対して透明化出来れば可能。
      ただそうなると、「お新香(他)が変なシートに包まれてて、食べる前にいちいち中身を取り出さないといけない」という面倒くさい事になるけど。

      • by Anonymous Coward

        最初から温めたくないξを電子レンジに入れなければいいんじゃない?

        # 台無し

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