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サイエンス

「臨死体験は心停止後の脳活動の結果」との研究結果 68

ストーリー by hylom
覚醒 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

死の淵にて人が体験する臨死体験は、心臓が停止した後に発生する脳の活発な活動が関係しているかもしれないとする研究が発表された(AFPBB News本家/.)。

心停止から蘇生した人々のうち2割が臨床死状態において視覚的な経験を報告しているとのこと。臨死体験をした人々の多くが圧倒的な安らぎや心の平和を感じたり、先が光に溢れるトンネルの中にいたり、愛する人と再会したりといった似たような経験を報告するという。このときの脳の状態を調べるべく、米ミシガン大学の研究チームはラット9匹を安楽死させ、その際の脳の活動を記録した。その結果、心臓停止直後から脳の活動は著しく活発になり、30秒程に渡りこれが継続したとのこと。脳は一種の「超活動」状態に入るとのことで、これが臨死体験を引き起こしている可能性があるという。

実験はあくまでラットにおけるものでありそのまま人間に当てはめることはできないが、臨死体験とはこの超覚醒状態に入った脳の活動と、その活動の意味を理解しようとする脳の働きであると考えられ、一種の強烈な夢を見ている状態に近いのではないかとのことだ。

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  • by Minno86 (40623) on 2013年08月15日 13時46分 (#2441617)
    進呈島の最後のあがきとしてでは無く、心停止後、脳が活発になるというのは生物(≒システム)として何がうれしいんでしょうか?
    もちろん、解明はこれからなんでしょうけど
    ひょっとすると
    "どこか"に"何か"を伝える時間でも必要なんでしょうか
    shutdownから20もしくは30秒プロセスの終了(とディスクへの反映)を待ってからsynch3回が必要みたいな...月遅れのお盆と飲んでいるのを言い訳にして
    • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 14時16分 (#2441637)

      AFPBBのほうに論文著者の推測が書かれている。

      心停止中の酸素の減少、または酸素とブドウ糖の減少によって、意識的過程の特徴である脳活動が刺激される可能性が、この研究で示された。

      また、

      同様の結果は、窒息状態のラットの脳活動にもみられたという。

      心停止に反応したんじゃなくて、
      「血中の酸素とぶどう糖減ってる⇒循環系に異常があるみたい
         ⇒やっべ何とかしないと⇒興奮(⇒事態打開)」って流れかね。
      生きてる最中なら、興奮することで手足をばたつかせて窒息状態から抜けられていた、とか。

      柔道の絞め技とかで「オトされる」と気持ちいいらしいですね。臨死体験みたいなものなんでしょうか。

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      • おっしゃるとおりです
        これが単純に、心停止前後、もしくは心停止前の"電力供給"のキャパからして心停止後30秒までの供給(≒余裕)があったと解釈すべきなのか
        それとも"別の解釈"があってもいいのか...
         # と月遅れの...もういいか
        もし、たまたま供給に余裕があったからとするなら
        人間の場合は、30秒よりもう少し供給分に余裕があって、臨死体験などに幅が持たされることになるとか...
         #人間の場合、脳が大食い故、共有が多くても
         #結局30秒前後なのかもしれませんけど
        親コメント
        • 臨死体験が不思議なのはその神秘性よりも、患者の見るイメージが学歴職歴宗教などの影響を受けずほぼ共通だということだ。夢とは明らかに違う。遺伝子に刻まれた種としての人類共通のイメージでもあるというのだろうか?

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    • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 14時04分 (#2441628)

      単純にアドレナリン大量分泌の副作用じゃないのかな。危機回避の連鎖反応のラストが超覚醒状態とか。

      親コメント
    • つまり脳死までのわずかな時間に魂のバックアップをとっていたと。それはそれでおもしろいかもしれない。サーバーはどこだろう?

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    • by SanPierre (37035) on 2013年08月15日 14時30分 (#2441647) 日記

      同様の結果は、窒息状態のラットの脳活動にもみられたという。

       論文の主著者、ジモ・ボルジギン(Jimo Borjigin)氏は、「心停止中の酸素の減少、または酸素とブドウ糖の減少によって、意識的過程の特徴である脳活動が刺激される可能性が、この研究で示された。また、心停止を経験した多くの患者が語る臨死体験を説明するための、初めての科学的枠組みが提供できた」と話す。

      窒息でも同じことが起こるらしいので、システム側としては心臓が止まってるかどうかは検知していなくてとにかくあがいてみるフェイズなんだろうと思います。
      臨死体験:科学的な仮説・解釈 [wikipedia.org]

      こうした人生回顧現象については臨死時に限らず、交通事故が起きる瞬間や高所からの転落中など、危機的な状況にもよく起きる現象である。これは生命の危機を感じた脳が生存に役立つ情報を検索しているという説が有力視されている。また、このような危機的状況では、時間を遅く感じるタキサイキア現象などの非日常的な感覚が得られる。

      ピンチにおいて脳活動が向上するほうが生存のチャンスが増え、この機能を持つシステムが自然選択において有利になるのでうれしい、という仮説は成り立ちそうです。

      親コメント
    • すいません、書き出しは"心停止前"です
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    • 別に何にもうれしくありません。
      普通、生物の身体機能・性質は生き延びて子孫を残すことの役に立ったからこそ子孫に受け継がれていくのですが、一般的に生殖を終えている年齢に発現するような性質(たとえばハゲ)は、その遺伝子を子孫に伝えた後であるため、自然淘汰の対象になりません。
      今回は死の直前の身体の挙動ですから、もちろんどんな挙動をしようが生存し子孫を残すことに有利にも不利にもなりませんので、「人体のメカニズムによって、たまたまそうなった挙動」が、代々引き継がれてきただけじゃないでしょうか。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      心臓もかなり脳がコントロールしているわけで、脳がセルフチェックするともしや再度動き出すようにできるかも、と探しているとか?

    • by Anonymous Coward

      心停止で酸素供給が止まって慌ててるのでは。

  • 脳波が平坦になっても数時間は脳に意識があり感覚がある [wired.jp]と主張する蘇生医療の専門家もいます。

    • 無意識下では脳の主観時間は現実の時間と一致しなくなるからそれはまず無いだろうと言っていい。蘇生医療であって脳科学者じゃないしね。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 14時31分 (#2441648)

    一種の強烈な夢を見ている状態に近いのではないかとのことだ。

    誇張の夢、なんちて

  • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 17時15分 (#2441761)

    数年前、手術中に5分くらい心配停止状態になったらしい(当然、私自身には分からない)のですが、
    特に何かを知覚した記憶はありません。全身麻酔をしていると、また違うんでしょうか。
    まぁ、覚えていないだけという可能性もありますが。

    #手術後、眼が覚めた私に向かって妻が「死んでた間の記憶ある?」と聞いてきたことは忘れません。

  • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 18時04分 (#2441783)

    その超活動によって、最大限の精神波が発せられる
    その精神派を束ねて用いるのが、かの生贄砲である。

  • 私も臨死体験的な体験はしたことがあって、そういう時は実時間と意識時間に大きな違いが現れる。
    走馬灯の場合実時間ではほんの2〜3秒の間に人生を振り返るようなビジョンが見える(らしい)し、極端な例では実時間が数十分程度の間に何万年もの時が流れ輪廻転生を何回も繰り返した(ような気になっている)場合もある。
    実時間より長い意識時間を感じさせるにはそれなりに負荷の高いプロセスが必要と思われるので、脳の活動が激しくなっても不思議はないのではないでしょうか

    なぜ心停止後にこのような意識状態になるかはわからないので、何の答えにもなっていないですけれど

  • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 14時13分 (#2441636)

    キルログ情報を保存してるのかもしれませんね。
    血文字みたいに。

  • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 14時27分 (#2441644)

    走馬灯じゃないの?

    • by Anonymous Coward
      まさにそうでしょうね。

      他のコメントにもあるけど、危機状態になれば脳が危機を回避する手段を探るため、過去の記憶から有益な情報が無いか片っ端から探す…といわれてますよね。
  • と、脳が最善策を尽くそうとフル活動するということ?

  • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 15時19分 (#2441683)

    コニー・ウィリス著「航路」が、まさにそんな話だったような。

  • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 15時22分 (#2441686)

    危機迫った時に通常以上の能力を出せる(場合もある)、というのと関係あるのかも。

    • by Anonymous Coward

      馬鹿には出せない馬鹿力

  • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 18時37分 (#2441807)
    厳しい修行の後、悟りを開いたという話を聞くけれども、
    厳しい修行で死に掛けたときに、自分の抱いていた妄想を神のお告げと勘違いしてしまう現象ではあるまいか?
    • by Anonymous Coward

      キリストも仏陀(シッダールタ)も、苦行系の教団に入った後その無意味に気づいて改めて修行したエピソードになってますね。
      「苦行のあとの恍惚」じゃ布教できない、ってのは世界宗教になれるものは気づいていたんでしょうかね。

      #イスラム教のほうは単にしらない。

      • by maruto! (18665) on 2013年08月16日 8時36分 (#2442084) 日記

        その教えがどうあれ、神様というのは只者ではなく決して侮れないということがよく分かるな。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        ムハンマドは今で言うチャネラーみたいな感じで、
        突然預言を語りだして、一通り話したらまた元に戻るんです。

        信者が増えてきてからはもっと宗教家っぽくなりますが、
        修行したとか信仰に悩んだってことはなさそうです。

    • by Anonymous Coward

      仏教でもキリスト教でも、極限状態での特殊な体験を安易に神秘体験だとか悟りを開いただとか思うな、それは悪魔の誘いかも知れない、みたいなこと言ってるんですけどね…

  • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 18時57分 (#2441817)

    心停止+「麻酔薬」のおかげで精神状態が非常に高揚している可能性はないのかな。

    >研究を行った米ミシガン大学(University of Michigan)の科学者らは、
    >実験用ラット9匹に麻酔薬を投与して心停止を誘発させ、脳電図を記録した。
    >その結果、心臓が停止してから30秒間にわたり脳の活動が急増し、
    >精神状態が非常に高揚していることが分かった。

    物好きが多い理系なら「ワシが死にそうな時は脳波計ってくれ。」って言いそうだけどな。

    • by Anonymous Coward

      ギロチンにかかった後に瞬きする約束を友人とする科学者の話を
      城昌幸か誰かの短編で読んだことが。

      • 「近代科学の父」ラヴォアジエの有名なエピソードだ。ギロチン廃止の根拠の一つとして知られるが、実際にそういう記録があるわけではなくwikipediaは都市伝説であるという可能性を指摘している。wikipediaはまた斬首後の瞬きも筋肉硬直のためであるという可能性も指摘している。

        まあ、ソースはwikipediaだから、って程度の話ではあるんだが。

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  • by Anonymous Coward on 2013年08月15日 19時41分 (#2441836)

    一次ソースは These data demonstrate that the mammalian brain can, albeit paradoxically, generate neural correlates of heightened conscious processing at near-death. [pnas.org] ですか。難しいですね。とはいえ

    中日新聞の終末期を考える 末期がん患者の「せん妄」 「付き合う」ケアを啓発 [chunichi.co.jp]という記事では、

    死を間近にした末期がんの患者に「せん妄」が起きることがある。つじつまの合わないことを言ったり、見えないものが見えたりする意識の障害だ。

    と解説されている。

    死の淵にて人が体験する臨死体験だの死後の世界をみた云々は「せん妄だろ」で片付けられるけど、今回の実験はそれ以前というか「何が言いたいのか?」な内容ですね…そりゃ、生物の個体である以上、心停止したら酸欠になった事を脳が検知して「ああぁ、何とか生きたい! 心臓、動け!」と必死になるだけの話と違うのか?

  • ATR、睡眠中に見ている夢の内容を解読する技術を開発
    http://news.mynavi.jp/news/2013/04/05/103/index.html [mynavi.jp]

    オレが死にそうな時は、fMRIで。
    じゃあオレは近赤外分光測定(NIRS)!
    オレはMEG(脳磁図 SQUIDs)!
    オレは侵襲計測!

  • ここの領域のニューロンは太いからこんな性癖があったんだーとか。

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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン

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