パスワードを忘れた? アカウント作成
10190746 story
医療

薬剤耐性菌が野生動物にも広がる 14

ストーリー by headless
耐性 部門より
taraiok 曰く、

米国では年間200万人以上が薬剤耐性菌による感染症にかかっているが、野生動物の間にも薬剤耐性菌が広がっているそうだ(論文アブストラクトScientific Americanの記事Motherboardの記事本家/.)。

研究者がマサチューセッツ、カンザス、ニューヨーク、カリフォルニアの4州でカラスの糞を調査したところ、カリフォルニアを除く3つの州で薬剤耐性菌が見つかったという。病院や畜産物の生産における抗生物質の乱用が薬剤耐性菌の原因とされているが、これにより野生動物にも薬剤耐性菌が広がっていることが確認できたとしている。カラスだけでなく、薬剤耐性菌はカモメやハエ、ガ、キツネ、カエル、サメ、クジラなどからも見つかっている。また、カリフォルニアとワシントンの沿岸で採取した砂と水のサンプルからも薬剤耐性菌が検出されたそうだ。こうした野生動物の持つ薬剤耐性菌が人間の健康に与える影響についてははっきりしていないとのこと。

発見されたのはバンコマイシンに対する耐性を持つ細菌。採取された糞のサンプル600点の2.5%にあたる15点で見つかったとのことだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 健康な人間なら一定の割合で、フツーにMRSAやVREを保菌してて、それで平気で無症状で暮らしていますからねぇ。病気や高齢で抵抗力が弱った人は日和見感染を起こすので、MRSAやVREで発症してしまい、そうなると治し難い、という事では。抗菌剤を治療に使えば耐性菌が現れるのは当たり前かと。パッと検索した限りでは、療養型病棟におけるMRSA予防策 [yoshida-pharm.com]や在宅ケアにおけるMRSA [yoshida-homecare.com]などが参考になるかと。たとえば

    黄色ブドウ球菌がヒトの常在菌であること、MRSAの病原性は通常の黄色ブドウ球菌と同様であること、また市井においてもMRSAは散在することなどを考慮すると)、MRSA保菌者に対してあまりにも過剰な隔離対策を行うことは合理的な医療といえず

    ヒトの間ではすっかり広まっちゃっている (保菌しているが症状が出ないので気づかないだけ) MRSA や VRE が、糞便を通して野生動物に広がっただけの話でしょう。昔は、MRSA や VRE ではない菌をヒトが自然界にバラ巻いていたが、いまや MRSA や VRE を自然界にバラ巻いている、というだけ。何を大騒ぎしているのか、と思います。

    野生動物が抗菌剤のメシチリンやバンコマイシンを投薬される事は無いので、野生動物が耐性菌を生む事は無い。耐性菌を作り出すのは、抗菌剤で治療を行うヒトだけ。野生動物からヒトに MRSA や VRE が戻るか、に関してですが…既にヒトの間に MRSA や VRE は広まっちゃっているので、何をいまさら、な気もします。

    訳も分らずパニクっていないで、そんなに気になるなら、standard precautions の知識でも仕入れたら? 標準予防策マニュアル - 滋賀県 [shiga.lg.jp]なんかも参考に。standard precautions が理解できない&実施できない状態で、わーわー騒いでもねぇ。あなたが今にも日和見感染しそうな重病人ならどうぞ。

  • by Anonymous Coward on 2013年11月10日 17時25分 (#2493028)

    抗生物質って、家畜や養殖魚の飼育でも大量に使われていて、人間の治療に投じられたものが自然界に出るよりもずっと多くの抗生物質が環境中にダダ漏れだったりしませんか?
    抗生物質に対する耐性をもつには、何らかの酵素を作って抗生物質の影響を抑えるなどの機構を獲得する必要があって、これはこれで細菌にとってコストがかかるので、抗生物質のない自然環境では、「余計な機能を容易して生きるものは、それなしで行きていけるものよりも不利」という、一般的傾向から、そんなに広がらないものなんですが、野生動物から耐性菌がよく見られるようになったということは、耐性菌が自然界で生きていくのに「適した」環境が、野生の世界にもできているということです。まあ、単に、人のゴミ捨て場をあさっているだけというケースもあるでしょうが、伝搬ルートが気になりますね。

    • by Anonymous Coward

      下水処理で抗生物質が除去されてないってニュースあったとおもったけど、ここじゃなかったかな?

      医療廃棄物カラスが漁ってるとしたら、それはそれで結構な問題だと思う。

  • by Anonymous Coward on 2013年11月09日 13時05分 (#2492541)

    一番懸念されるのは野生動物に薬剤耐性が広がることで病院外にまで耐性菌が広がることじゃないですかね。
    今まで自然界では耐性獲得のコストのほうが高かったので耐性菌は生存競争に勝てなかったわけですが。

    • by Anonymous Coward on 2013年11月09日 14時40分 (#2492554)
      >野生動物に薬剤耐性が広がる

      野生生物が薬剤耐性を持つという話題ではないですよ。
      薬剤耐性菌が自然界(=病院外)にも広がって、野生生物の体内からも検出されているという話題です。
      将来的な懸念ではなく、既にそれが自然界の野生生物からも検出されているというお話。
      親コメント
    • 一部抗生物質に頼って伸ばしてこれた平均寿命に対して
      揺り戻しの力が働いているだけではないでしょうか?
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年11月09日 16時37分 (#2492584)

    刺身の危機 (水銀の方が危ない?

    • by Anonymous Coward

      薬剤で殺菌してる刺身があるってこと?

      • by Anonymous Coward

        あたった時に、手の打ちようが無くなるとか、薬剤耐性遺伝子が種を超えて伝播するのも有名な話だし。

      • by Anonymous Coward

        >カリフォルニアとワシントンの沿岸で採取した砂と水のサンプルからも薬剤耐性菌が検出された

        耐性菌が存在する砂と水で育った魚貝はどうなるってことじゃない?

        単純に考えて既存の抗生物質が効かないだけなんだけど、魚にバンコマイシン投与する可能性はあるのか、
        薬剤耐性菌を保菌してる魚貝の刺身を人間が食べたらどうなるのか、とは思う。

        • by Anonymous Coward

          >> 薬剤耐性菌を保菌してる魚貝の刺身を人間が食べたらどうなるのか、とは思う。

          普通に胃袋で殺菌されて終わりじゃないですか?

          • by Anonymous Coward

            バンコマイシンは、グラム陽性菌(黄色ブドウ球菌とか)に使う薬です。
            黄色ブドウ球菌を食べてもどうって事はないのですが(傷口経由等で体内にはいるとダメ)
            菌が生み出す毒素は、加熱してもそのまま残ってしまいます。
            ただ、毒素の場合は耐性菌もへったくれもないですけど。

typodupeerror

※ただしPHPを除く -- あるAdmin

読み込み中...