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原子力

竹炭を使った放射性物質の「画期的な」除去方法 60

ストーリー by hylom
新技術がどんどん生まれる。 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

中京大学人工知能高等研究所の野浪教授らのグループが、竹炭が放射性物質のヨウ素やセシウムを吸着する優れた特性を持っていることを証明する実験結果を発表したとのこと(中京大学のプレスリリース)。

それによると、濃度26ppmのヨウ素と20ppmのセシウムを溶かした水溶液を用い、ゼオライトと粉にした竹炭についてヨウ素とセシウムの吸着能力を比較したところ、竹炭はゼオライトに対しヨウ素で5倍以上、セシウムで74%の吸着能力を持っていることが分かったとのこと。

竹炭は燃焼させて体積を減少させられるため、ゼオライトに比べ、吸着済みの廃棄物を保管する体積を大幅に減少させる事ができるという。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by NOBAX (21937) on 2013年12月03日 19時30分 (#2505351)
    セシウムで負けちゃダメでしょう。
    • by masakun (31656) on 2013年12月03日 19時45分 (#2505363) 日記

      セシウムの吸着能力が劣るといっても、

      現在使用されているゼオライトは輸送や製造コストが高いうえ、セシウムなどを吸着した汚染土壌もそのままの状態で放置されており、保管スペースが膨大になる。これに対して、竹炭は燃焼することで、吸着したセシウムなどを濃縮して取り出せるので、保管スペースが少なくて済む。

      竹炭はゼオライトに比べて安価。さらに燃やして吸着したセシウムを取り出せるので、保管スペースが少なくて済む。

      もしかして浄水で使う竹炭のように、繰り返し使えたりするのかな。

      --
      モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
      親コメント
      • by digoh (17917) on 2013年12月04日 11時49分 (#2505712) 日記

        素人考えでは、これだけ性質に差があるのならば、「ゼオライトのみ」や「竹炭のみ」じゃなく「竹炭とゼオライトの二層(多層)」にしたら、ヨウ素は竹炭で取れるだけ取り、ゼオライトはその能力をたっぷりセシウム吸着に使ってもらう、ってのが良さそうな気がします。
        ま、そういう簡単な話にはならないのかも知れませんけど。

        親コメント
      • by ktmizugaki (46208) on 2013年12月03日 21時32分 (#2505432) 日記

        > もしかして浄水で使う竹炭のように、繰り返し使えたりするのかな。

        燃やす=灰にするんだろうから、無理そうな気がしますが。
        それとも、洗って使うってこと??

        --
        svn-init() {
          svnadmin create .svnrepo
          svn checkout file://$PWD/.svnrepo .
        }
        親コメント
    • 仮に何でもかんでも吸着するような多孔性物質があったとしても,除去したい放射性物質以外の物質も吸着してしまい
      すぐ失活(表面積が失われてもう吸着できなくなること)してしまうかもしれませんね.
      吸着はホスト物質(吸着する側)とゲスト物質(吸着される側)との一種の化学反応なので,
      取り除きたい放射性物質の化学的性質に合わせて複数を組み合わせる方が良いような気がします.

      # 発想を根本的に変えて,放射性物質を優先的に吸着するような原理を見い出せると良いんだけどなぁ.

      親コメント
    • by kikubo (21075) on 2013年12月03日 19時47分 (#2505365)
      竹炭の生産コストがゼオライトより十分やすければ、
      そうとも言えないのでは?
      親コメント
      • by LoadFF (27414) on 2013年12月03日 20時33分 (#2505404)

        コスト的な物より、利用価値が少なくなり半ば放置されている各地の竹林の
        活用法が見いだせるって意義の方が大きいと思います。

        --
        如何なる内容であろうとACでの書き込みは一切無視します。
        親コメント
        • by Anonymous Coward

          んー、いやー、そういうことじゃないでしょう。

          相手は放射性物質除去という一応切迫したレベルの問題で、殊に実用性が重視される用途ですから
          重要なのはコスパが高いとか、素材としてより有益なものであるかどうかであって、
          余ってる竹林の有効活用とかは、正直だいぶ優先度の低い事項かと。

          • 記事中に普通に書いてるし

            近年、竹林は手入れされず放置されているケースが多く問題となっており、同大では、「放射性物質の除去に竹炭を活用することで、一石二鳥の効果が期待できる」と話している。

            親コメント
        • by Anonymous Coward
          竹炭なら品質を問わず何でも良いのであればそういう話にもなるかもしれませんが、竹炭なら何でも良いの?
      • by Anonymous Coward

        身近なゼオライトといえば「猫砂」。
        近所のトライアルだと8lで199円だけど、竹炭ってこれより安価なのだろうか?

        • by Anonymous Coward

          どちらもホームセンター価格

    • by Anonymous Coward

      まあヨウ素の吸収は活性炭で、ってのは常識だもんな

  • by Anonymous Coward on 2013年12月03日 19時47分 (#2505366)

    淡水魚用のフィルター用活性炭(ブラックホールっていうヤツ)と比べるとたいした事ないのでは。
    単なる竹の活性炭でしかない。

    • 孔径分布 (スコア:5, 参考になる)

      by yshibaya (16994) on 2013年12月03日 20時19分 (#2505392) 日記

      活性炭が様々な物質を吸着するのは,孔構造が発達していて比表面積が非常に大きいからですが,
       ・スタート物質(原材料)として何を使ったのか
       ・賦活化処理をどのように行ったか
      で,その孔構造や孔径分布に大きな違いが生じます.従って一口に活性炭といってもその吸着能は様々.
      webで確認できる資料だと例えば↓の中程,『活性炭細孔分布図』.
      http://kiwachem.co.jp/knowledge/index.html [kiwachem.co.jp]

      活性炭の中でも特に比表面積が大きい物は
       東北大京谷研で開発されたゼオライトテンプレートカーボン(約4000 m2/g)
       http://www.tagen.tohoku.ac.jp/labo/kyotani/research.html [tohoku.ac.jp]
       大阪ガスが開発した活性炭素繊維(最高で約3000 g2,市販品は最高約2000 g2)
       http://www.adall.co.jp/adall_nb/prop.htm [adall.co.jp]
      あたりかな.

      もちろん,今回の報告はゼオライトと竹炭(竹から作った活性炭?)との比較のようなので,
      活性炭ならどれも同じような吸着能があるのか,それともこの竹炭が特に良い性能を示すのかは判断つきませんね.

      親コメント
      • by bghtyu67 (46369) on 2013年12月05日 0時17分 (#2506150) 日記
        竹炭における硝酸イオン吸着能とその機構 [jst.go.jp]によると,竹炭の方が活性炭よりも硝酸イオン吸着能が高いようです.
        活性炭は表面電位が小さくファンデルワールス力による吸着がメインなのに対し,
        竹炭はフェノール基などの極性分子がpH条件によって表面錯体をつくり,イオンを電気的に吸着できるということだと思います.
        つまり同じ吸着でも支配する力学が異なるため,選択性が全く異なるのです.
        余談ですが,セシウムとヨウ素を同時に吸着させるのではなく,低pHで陰イオン,高pHで陽イオンを吸着させるのが効率的でしょう.
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        活性炭と言わず竹炭と言ってるんだから活性炭ではないんでしょう。
        とはいえ元々木炭に比べて比表面積が大きく、頑張ればかなり活性炭っぽくなるようです。
        http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E7%82%AD [wikipedia.org]

        性能で言えば活性炭にはかなわないと思いますが、竹炭の利点はコストでしょうね。
        ゼオライトに対しては燃やせるってのは利点ですが、ゼオライトもイオン交換出来るし、コストで言えばゼオライトの方が上だったと思います。
        まあ、特性が違うんで状況に合わせて選択ですね。

  • by Anonymous Coward on 2013年12月03日 19時48分 (#2505367)

    もう減衰し切っているんじゃね?

    • by Anonymous Coward on 2013年12月03日 19時59分 (#2505376)

      東日本大震災から998日経過。
      半減期8.02070(11) 日のヨウ素-131にとっては、124半減期は経っている。
      1 YBq放出してたとしても、3.5 x 10^-14 Bqか。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      大丈夫。次の事故のときにきっと役立ちますよ。

      • by Anonymous Coward

        東電の技術社員も減ってるしな

        • by Anonymous Coward

          社員に吸着させたの?

          # まぁ、社員は金に吸着されたようだが

    • by Anonymous Coward

      震災当時に放出されたものは、そうなっていそうですね。
      ただ、今現在は大気中に放出されるようなことはないようですけど(何らかの放射性物質を含む水はひっきりなしに漏出しているようですが…)、炉内(というか容器内?)においては、燃料が反応しているうちは生成され続けるのではないのでしょうか。
      だとすれば、汚染水の浄化の手段としては有効なのかもしれませんね。

    • by Anonymous Coward

      セシウムも下手に集めずにほったらかしたら良いのに。雨風で拡散するから放射線量は減るだろ?5年で半分ぐらいだっけ?

  • by Anonymous Coward on 2013年12月03日 19時57分 (#2505374)

    >竹炭は燃焼させて体積を減少させられるため、

    それをやったら、再被曝の危険性がある。

    • by Anonymous Coward

      燃焼の方法は、密閉容器中に竹炭と酸素を入れて、
      燃焼させて、燃焼後の固体を取り出すって方法だろう。
      燃焼で発生する気体も当然フィルタリングして、排出しても問題ない放射線レベルにする。
      巨大で厳重な設備が必要になるだろうけど。

      近所の焚き火レベルの燃焼方法とかを想像してるのかな?

      • by Anonymous Coward

        >>巨大で厳重な設備が必要になるだろうけど

        と書かれてるのでわかっているのだと思いますが、机の上すぎます。

        • by Anonymous Coward

          セシウムの沸点は900度ぐらいだから、
          うまく二酸化炭素と分離出来そうだけどなぁ。

  • 濃度26ppmのヨウ素と20ppmのセシウム

    だそうですけど、例えば137Csが1000Bq/L溶けてる水があるとしましょうや。
    その場合のセシウムの物質量は2.27pmolでセシウム単体で溶けてる質量は0.311ngですよ。この実験の5桁のオーダで少ない量だ。
    こんな感じで化学物質としては異様に希薄な汚染水をちゃんとこのフィルタで濾過できるんでしょうかね。
    いやまあ多段式にして何回も濾し取れば少しづつ綺麗になるんでしょうけれど。

    • 137Csが20ppm(2.0*10^-5)だとすると、137Csの比放射能は3.21*10^12Bq/gなので、6.4*10^7Bq/g、つまり640億Bq/Lというすさまじい濃度になると思うんですけど(どこか間違ってたら教えて下さい)。ともかく「前提が濃い」というのは全くそのとおりだと思います。

      竹炭の用途が広がるのはいいんですけどね。プレスリリース中で仮定している1200Bq/Lでもちゃんと除去効果があるならめでたい話ではあります。

      現実に問題になっているのは物質レベルではとんでもなく薄い量なのに、ppmなんて日常的な単位を持ち込まれても…と思ってしまいました。

      --
      Jubilee
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年12月03日 19時58分 (#2505375)

    CO2が益々増える、と一瞬心配したが、なんとかなるか。
    竹が育てば、吸収してくれるし。

    • by Anonymous Coward

      元々カーボンニュートラルなのでは?

  • by Anonymous Coward on 2013年12月03日 21時11分 (#2505422)

    いや他のものも吸着して効率落ちるだろ

    ゼオライトのようにヨウ素とセシウムをイオン吸着で
    選択的に吸着するわけではない。

  • by Anonymous Coward on 2013年12月03日 23時03分 (#2505484)

    > 今回の研究は、人工知能高等研究所と社会科学研究所・体育研究所による共同プロジェクトとして行われた。

    ……という名前のところからお出しされるのが竹炭で濾過するすごい方法、
    てのがよく分からんのだけど、こんなものなんでしょうか。名が体をびた一文表してないけど。

    • by Anonymous Coward

      人工知能高等研究所がいろいろシミュレーションして、社会科学研究所が効果的な広報を担当し、体育研究所が炭を焼く。

    • by Anonymous Coward

      「びた一文」はあくまで金銭尺度ですから、んなもん表すわけないかと。

  • by Anonymous Coward on 2013年12月03日 23時54分 (#2505511)

    吸着させて移動手段を得るも良いのだが最終処分地が必要になるよね。
    逆に考えて、何かに(海水に)混ぜて環境汚染限度以下にして濃度を下げ環境に放出すればOK?

    自分も知ったときには驚いたが通常運転の他の原発は生成された汚染物質を環境限度以下で
    放出してるんだよね。

    • by Anonymous Coward

      理屈的にはOKだけどとおらんだろさすがに
      総量を減らせるなら減らしてそんはないしな

      > 自分も知ったときには驚いたが通常運転の他の原発は生成された汚染物質を環境限度以下で
      > 放出してるんだよね。
      一般的に言えばそんなことは無い
      そもそもどういうオーダの話だそれ
      放射線漏れとか桁が何桁も違う話だからなぁ

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一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy

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