2014年のノーベル経済学賞は、フランス・トゥールーズ第1大学のJean Tirole氏が受賞した。授賞理由は、市場の力と規制の分析（プレスリリース、NHKニュース、時事通信、47NEWS）。

産業が少数または単一の企業によって支配されている場合、規制が行われなければコストから算出される適切な価格よりも価格が高くなったり、新規参入の阻害により非生産的な企業が生き残ったりする。従来はすべての産業に対して一律に規制する政策が求められていたが、状況によっては社会の利益にならないこともある。Tirole氏は1980年代半ば以降、市場の力を含めた企業の分析を行い、それぞれの産業の状況に合わせた政策を決めるための枠組みを提示した。Tirole氏がもたらした新しい識見により、政府は力のある企業がより生産的になることを促進するとともに、競争相手や顧客を害するような行為を防げるようになったとのことだ。