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サイエンス

地球でもっとも豊富にあるとされる鉱物、実在が確認される 65

ストーリー by hylom
豊富にあるんだけど近くにないもの 部門より
taraiok 曰く、

「地球でもっとも豊富にある」とされる鉱物は、今まで存在は確認されていたものの、それを実際に見た人は僅かだったという。しかし、最近になって隕石の中からこの物質を入手することができたそうだ(MotherboardScienceSlashdot)。

この物質は地球の体積の3分の1以上を占めるが、地表から約2700キロの深さにあるマントル部にあり入手が困難であった。数々の実験と理論では何十年も前から存在が確認されていたものの、見たものがいないことから名称も与えられておらず、また国際鉱物学連合の基準を満たす量を入手することもできていなかったそうだ。しかし、今回研究者らが隕石の中からこの物質を入手し、また名称は今年になって高圧に関する研究でノーベル物理学賞を受賞したパーシー・ブリッジマン氏にちなみ「bridgmanite」と名付けられたという。

ネバダ大学のOliver Tschauner氏らの研究チームは、入手したbridgmaniteを元にした論文を発表。この分析による新たな発見はなかったが、これまで科学者が長い間信じていたことを確認することはできたようだ。

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  • ピッケルで (スコア:2, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2014年12月05日 8時26分 (#2722679)

    3回くらい取れるかな。

    #グレートピッケル使え

  • by help (36022) on 2014年12月05日 8時43分 (#2722682) 日記
    鉄かなー、ケイ素かなーと思ったらケイ酸塩ペロブスカイト((Mg,Fe)SiO-3) [google.co.jp]というらしいですね。 読んでもよくわからないことに違いはありませんでしたが…
    • 化学組成

      ですかね.

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      鉄とかケイ素とかなら、ほとんど誰も見たことがない、ということはないでしょう。

      • by Anonymous Coward

        元素ではなく鉱物の話なので誰も見たことないであっているでしょう。
        アルミニウムは見慣れていますし、鉱物としては長石などとしてそこら中にありますが、
        ルビーのようなコランダムとしてはめったに見かけませんしね。

        • by Anonymous Coward

          鉄やケイ素かなと思ったらケイ酸塩ペロフスカイト((Mg,Fe)SiO3)だった、という話ですから、
          「鉄」や「ケイ素」という言葉で言いたかったのは、
          鉄やケイ素を元素として含む物質、という意味ではなく
          ((Mg,Fe)SiO3には鉄もケイ素も含まれていることは明らかですから)、
          物質としての鉄やケイ素、という意味を表現したかったのだと読み取りました。

          • by Anonymous Coward
            物質としての鉄やケイ素でも同じことです。
            同じ元素でも温度や圧力によって結晶構造は変わります。
            元素でいえば、黒鉛もダイヤモンドも同じ炭素です。
            地中深くの高温、高圧状態では、だれも見たことのない結晶構造のケイ素があるかもと考えるのは、おかしなことではないと思います。
      • by Anonymous Coward

        組成の話だから、見た事有るかどうかって話じゃないと思います。

    • by Anonymous Coward

      ペロブスカイトは結晶構造です。化学組成は同じでも温度と圧力で安定な結晶構造は変わるのですよ。現有のHIPでは再現できない環境なんでしょう。(ダイヤモンドより厳しそうだし)
      圧電性とかあるのかな?

    • by Anonymous Coward

      聞きなれないものなんで
      いったい何に使えるんよと辿ってみたら
      高温超伝導において重要な役割を果すみたい

      ペロブスカイト構造 [wikipedia.org]

      超伝導における高温 [wikipedia.org]って何度くらいと辿ってみたら
      従来の超伝導体と比較すると高温である−200℃~−100℃程度を指すらしい

      # 門外漢なのでどんだけすごいのかはよくわからんのです

      • by Anonymous Coward on 2014年12月05日 9時55分 (#2722726)

        ペロブスカイト構造は、単なる結晶構造なので、べつに何に使えるとかいった話ではないような。

        たとえば、体心立方格子って何に使える?とか。

        ペロブスカイト構造を取る物質には、
        高温超伝導(Cu系)だけでなく、強誘電体(PZTとか)、超巨大磁気抵抗(Mn系)、などなど、いろんな特性を示す物質がありますね。
        最近だと、太陽電池という話もあるようです。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2014年12月05日 10時28分 (#2722752)

          >ペロブスカイト構造

          銅系高温超伝導体は、ペロブスカイト構造ではない。ペロブスカイト関連構造とかそういう感じ。
          #ペロブスカイト関連層状構造とか。

          部分的にペロブスカイトに近い構造(金属イオンを酸素が取り囲んだ正八面体が連続した構造)を持っているのでそういう呼び方もしたりするけど、正確に言うと違う。
          強誘電体、Mn系磁性体、太陽電池なんかでも、「ペロブスカイト構造」とまとめて呼んじゃってるけど実は違うとか(層状構造だったり、トンネル状構造だったり)、そういうものも多い(正しくペロブスカイト構造のものもあるけど)。

          親コメント
    • by Anonymous Coward

      元素ではなく「鉱物」だったか。

      そんな組成の物質が地球の体積(なぜ体積?)の1/3とはすごいもんだ。

  • by Anonymous Coward on 2014年12月05日 10時10分 (#2722741)

    >この隕石は45億年前に形成され、宇宙空間の高エネルギーの衝撃という、地球の深部と似たような高温、高圧環境に耐えてきたものと見られる。

    • 衝突で出来たものです.

      このペロブスカイト構造を持つMgSiO3,理論的な研究も多いですし,高温・高圧下の実験でも作られていました.しかし,鉱物として名前を付けるには天然の物質中から見つからないといけない.
      #物質名は付けられるが,鉱物名にはならない.

      こうなると,「天然物として存在するこのペロブスカイト構造のMgSiO3」を指す語が無くてなかなか面倒くさい.検索とかちょっと面倒になりますし.
      というわけで(いや,他にも理由はありますが)天然環境中からペロブスカイト構造のMgSiO3を見つけようという試みはさんざんされているのですが,これがなかなか難しい.というのもこのペロブスカイト型MgSiO3,ちょっとの熱などですぐ分解してガラス化してしまうからです(論文では310 K=40 ℃弱ぐらいより上でガラス化するようなことが書いてあります).
      一応室温以下ぐらいでは準安定なので,どこかに存在している可能性はある.しかし,こいつが安定に存在できる高温・高圧条件からゆっくり温度が下がると,途中で「この鉱物が不安定で,しかも分解するのに十分な熱エネルギーを持つ」という領域を通ってしまい分解してしまいます.

      というわけで,こいつを見つける可能性があるとしたら,
      「高温高圧になっていて,そこからものすごく早く急冷された岩石」
      を探す必要がある.その有力候補が,衝突による高温・高圧を経験した隕石です.宇宙空間などでの衝突ではその衝撃により高温・高圧の領域が生じその後一気に冷やされるわけで,大規模な噴火などによる生成物(小規模な噴火では,MgSiO3が安定に存在できる深い部分の岩石が上がってこない)よりも冷却が非常に速く,MgSiO3のペロブスカイト構造が凍結されて残っている可能性が高くなります.

      ここまではまあ世界中の人に予想されていたわけで,そういった岩石の中からペロブスカイト構造のMgSiO3を探そうという研究は非常にたくさん行われていました.
      MgSiO3ペロブスカイトに限らず,非常に多くの鉱物がこの手の衝撃溶融隕石から見つかっています.今回使用されているTenham隕石もそういった衝撃溶融を経験した隕石と言うことで隕石マニアやら鉱物の研究者には有名で,これまでにもいくつもの特殊な相が見つかっています.
      #例えばAkimotoite,(Fe,Mg)SiO3という組成を持つ鉱物(ペロブスカイト構造だった不安定相が転移したもの),というものが見つかったりしています.

      で,今回の人たちが見事当たりを引き当てたよ,と.おかげで名前が付けられて,今後の研究では固有名詞が使えて良かったね,となります.
      成功の一つの鍵は構造の分析に電顕を使っていないことだそうで.電顕で構造を見ようとすると狭い領域に電子線のエネルギーが集中しちゃうんで,弱い構造は壊れてしまうんですよね.そんなわけで,今回はX線(吸収が少ないので,相対的にダメージは少ない)での研究です.
      でもまあ,これまでにも同じ隕石(の別の欠片)をX線で調べていた人は幾人も居るわけで,運が良かった(or 粘り強く続けた)という感じでしょうか.

      親コメント
      • 量が足りなかったというのは、微小x線回折で測れる量(10μmくらい)に満たなかった、ということなんでしょうか?電顕で同定すれば分かるのに、何で量が必要なんだろうと疑問に思っていました。
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        というわけで,こいつを見つける可能性があるとしたら, 「高温高圧になっていて,そこからものすごく早く急冷された岩石」 を探す必要がある.

        ということは、月のクレータを掘れば幾らでも見つかるのかも

        • by Anonymous Coward

          月にあるとしても、極を探さないと。なにせ昼が地球時間で14日も続く環境だし。

          • by Anonymous Coward

            一応自転はしてる(自転と公転周期が同じ)んだから、極ぐらいあるでしょ。
            温度じゃわからないけど、外から観測すれば。

            • 月極なら地球にたくさんありますよ!

              というのはさておき。

              「極を探さないと」ってのは、
              「月の極がどこだか分からないよ」って意味じゃなくて、
              「(この鉱物を見つけようと思ったら”どこのクレーターでもいい”のではなく、)極を(掘ってこの鉱物を)探さないと」という意味だよ……。

              親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年12月05日 10時23分 (#2722747)

    彼女、かな

    • 愛、だろ。

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      • by Anonymous Coward

        愛があると思うほど哀で溢れる不思議orz

      • by Anonymous Coward

        お金、でしょ。

        • by Anonymous Coward

          結構金持ちも読んでるんじゃないの?このサイト

          • by Anonymous Coward

            金持ちじゃなくたって1万円札くらい見られるし純金も宝石も”見たこともない”ってほどでもないですな。

            一方「彼女」というものは、
            「管理人の若い未亡人」や「朝起こしに来る幼なじみ」、「トーストをくわえて駆けてくる女子生徒」、「お兄ちゃんが大好きな可愛い妹」などなど
            異星人やエスパーや妖精や魔法使いと同程度の報告レベルなので、実在性にかなりの疑いがもたれております。

  • by Anonymous Coward on 2014年12月05日 10時52分 (#2722770)

    実力はダークキングダム四天王など足元にも及ばないと言われながら、誰もその姿を見たことがなかった幻の大幹部、ブリジマナイトがついに出現!

    • by renja (12958) on 2014年12月05日 22時20分 (#2723195) 日記

      ぶらじまナイト?

      #見た目は赤い忍者かなw

      --

      ψアレゲな事を真面目にやることこそアレゲだと思う。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      人間に化ける時の名字は鰤島に確定しますね。
      謎ビームを撃つ時のかけ声が「ブリ!」なのかな……

      #ゾイサイト以外誰か言うのかそれ

  • by Anonymous Coward on 2014年12月05日 11時23分 (#2722794)

    > 見たものがいないことから名称も与えられておらず、

    見た者がいないと名前つけちゃいけないの?

    • by Anonymous Coward

      正式な名前として登録できるのが鉱物の存在が確認できてからということなのだろう。

      別の人が先に目的の鉱物を発見して違う名前を付けるかもしれないし。

  • by Anonymous Coward on 2014年12月05日 11時40分 (#2722803)

    ケイ酸塩ペロブスカイトがあるのは深さ660km以深。
    マントル最下部の2700kmくらいの深さでppv(ポストヘロブスカイト)に転移すると考えられている。

  • by Anonymous Coward on 2014年12月05日 13時05分 (#2722851)

    「かなりまな板だよコレ!」 「まな板にしようぜ!」

    • by Anonymous Coward

      では、どなたか擬人化を

  • by Anonymous Coward on 2014年12月05日 16時25分 (#2723008)

    地球内部にあるだろう物質が入手できないから、隕石から採取しました。

    それでいいの?
    地球内部にあるだろう物質は、もしかしたら別の物かもしれないのに。

    物質が隕石から見つかったとしても、想定していた物質の実在が確認されただけで、
    地球内部にあるだろう物質の実在の証明にはならないと思うんだが。

    物質その物の実在については異論はありません。あったんですから。
    それと同じ物が地球内部に大量にあるかはまだ分からないよね?と。

    • by Anonymous Coward

      実在とはなんぞやみたいな?

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ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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