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宇宙

政府、災害や有事などの緊急時に向け使い捨て型の人工衛星開発を検討へ 37

ストーリー by hylom
打ち上げも手軽にできるのだろうか 部門より

政府が「使い捨て」できる小型観測衛星の開発を検討しているという(読売新聞)。

これは「即応型小型衛星」と呼ばれており、高度200~300kmという低空を飛行するのが特徴。1週間ほどで大気圏に突入して燃え尽きるため、長期の利用には向いていない。

このような衛星については以前から検討されており、米国では一定の予算が割かれて研究が進められているようだ(PDF:米国における即応型宇宙システムの現状について)。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 一応、政府資料 [cao.go.jp]でも、言及されてるのね(但し、去年の8月の資料)
    何で今頃ニュースに??

  • 超低高度衛星 (スコア:3, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2015年01月14日 6時16分 (#2743072)

    新聞記事のポンチ絵を見た限りでは、これは超低高度衛星そのものでしょう
    JAXAがSLATS(超低高度衛星技術試験機)の開発やってます http://www.jaxa.jp/press/2013/09/20130904_slats_j.pdf [www.jaxa.jp]
    超低高度衛星を実用化出来たら即応打ち上げ体制つくるぞということですね

    • by Anonymous Coward on 2015年01月14日 11時37分 (#2743175)

      ちがいます、リンク先のPDFの14-15ページにあるようにSLATS はリモートセンシングなどのための衛星です。
      今回のは安全保障分野用で特定領域の頻繁な観測が可能な即応型の小型衛星。
      宇宙基本計画 [slashdot.jp]の16-17ページの部分です。

      だいたい大きさが違います。
      SLATSは2.5 m(X)×5.2 m(Y)×0.9 m(Z)(軌道上展開状態)、質量400 kg以下(暫定) (PDF4ページより)
      即応型小型衛星は縦、横、高さとも70センチ・メートル程度で、重さ100~150キロ・グラム (読売新聞の記事より)

      なにをどうすれば混同できるのか…。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        両方とも低高度軌道だから同じジャン

      • by Anonymous Coward

        空中発射型の可能性がありますね。
        小型衛星打ち上げ用空中発射システムに関する調査研究 [PDF] [jspacesystems.or.jp]って資料がある。
        財団法人機械システム振興協会ってのが何なのかよく分からんのだけど、競輪の予算使ってたり、IHIが咬んでたりなので、政府系の研究かのかな。

        これによると、

        空中発射システムは我が国の限られた国土、四方を海に囲まれた環境下において、漁業問題による打上げ可能期間や基幹ロケット運用との干渉を受けずにユーザ要請に対してタイムリーな打上げが可能

        とのことで、軍事用途を考えると十分あり得る選択ですね。
        太平洋上に母機を出して、打ち上げ方向の自由度を上げるというコンセプト。小型衛星だから可能な手です。

        報道の、重さ100~15

      • by Anonymous Coward

        官僚シロアリ大発生って話なわけね
        よーくわかったよ
        なかなか豪気な砂糖水だな
        ケネディ以前のアメリカ陸海空軍というか
        ブレジネフ時代のソ連というか

        利権と体面の影にロマンが霞んでいく感じだね

    • by Anonymous Coward

      1週間ほどで大気圏に突入して燃え尽きるため、長期の利用には向いていない。

      JAXAのSLATSは、1週間で燃え尽きるような設計ではないのだけれども、どこから1週間という時間が出てきたのだろうか?

      • by Anonymous Coward

        米国などの既存の偵察衛星をしのぐ高解像度での撮影のために、1週間で軌道維持のための推進剤を消耗する/1週間で原子状酸素等の影響のために壊れるほどの低高度で運用をしますってことでは?

        • by Anonymous Coward

          書いてから気がついたんだが、即応打ち上げだと撮りたい場所をすぐ撮るための軌道変換に推進剤を使うはず

      • by Anonymous Coward

        アメリカのそれの寿命のことでしょうね。存在意義からすると日本のもそれくらいかと。長く浮かび続けられるようにコストを掛けては意味無いですし。
        上にありますがSLATSとは別物です。

  • by Anonymous Coward on 2015年01月14日 7時54分 (#2743083)

    北朝鮮のミサイルに対する報復用?
    人工衛星と言っておけば何を飛ばしても無問題という応酬用。

    • by Anonymous Coward

      お前は何を言ってるんだ・・・

      • by Anonymous Coward

        本当は弾道ミサイルなんだろうって?

        • by Anonymous Coward

          数十発程度なら誤射だと、野党も言ってるじゃないですか。

        • by Anonymous Coward

          せいぜいスパイ衛星だな。

          まあ北朝鮮相手に必用とも思えんが。

      • by Anonymous Coward

        まぁ、既に書かれている様に、どう考えても定常で待機している筈の自衛隊機を飛ばした方が早いからなぁ。
        即応発射できるロケットって、要はICBMのブースター要件そのものだし。

        一応、身内側って事で身びいきでクリーンに見るってのは良いけど、想像もつかないってのはマズイよ。

        • by Anonymous Coward on 2015年01月14日 10時04分 (#2743135)

          さすがに本気でICBMを狙ってるってことはないんじゃないかと。
          超低高度衛星ってのは地表に近いから、小型衛星に搭載するレンズでもアメリカの一線級スパイ衛星とタメを張れるという圧倒的な利点があるわけですよ。
          (人工衛星だから、自衛隊機と違って他国の上も飛べる)

          歌島昌由の近況 [exblog.jp](JAXAで軌道解析を行っている人のブログ)

          検討の始めに考えていた利点は、例えば高度800kmの衛星に搭載した光学カメラ(分解能1m)を超低高度衛星に搭載すれば、25cmの分解能を実現できる、という事だった。更に考えて行くと、アクティブ電波センサーにおいて、高度を下げるという事は、大きな意味がある事に気付いた。単純なレーダーでは、対象物との距離の4乗に比例する電力が必要となる。ALOS 等の地球観測衛星に搭載されている合成開口レーダ (SAR) では、高度の3乗に比例する電力が要求される。高度を 1/4 にすれば、必要な電力は 1/64 にまで小さく出来る事を意味する。このような利点に気付いた我々は、何とか高度200km程度の飛行を実現させたいと考えるようになった。

          # 政府の上の人がJAXAにカモられているような気がしなくもない。
          # いいぞ、もっとやれ。

          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2015年01月14日 10時16分 (#2743141)

            > さすがに本気でICBMを狙ってるってことはないんじゃないかと。

            そう想像するのは我々が日本人だからですよ。

            親コメント
            • by Anonymous Coward

              同じ日本人は日本人でも、為政者はどうなんだろうねえ?

              「天然ボケ」で覇権国家から突っ込まれて引っ込めるというのはやめてもらいたい。

              ボケるならボケ通し、政治的示威行為として段階を踏んで粛々とやってほしい。

        • by Anonymous Coward

          地球の反対側を直接見たいんですよ。例えばアルジェリアとか。

          アルジェリアのガス田人質テロ事件がなければ、このプロジェクトにGoはかからなかったかもね。

          今はホントに大戦前夜みたいな混沌に進みつつあるような時代だから、在外邦人保護・安全保障のためには、近隣だけじゃなく海外の遠くの方も見渡せる自前の目が欲しいんでしょう。

          あとはまぁ、いざとなったら兵器化できる、ってだけで、十分抑止力になったりもするからね。
          逆に軍拡競争になるかもしれないけどw
          日本がいつまでもプルトニウム再処理にこだわってるのも、周辺国からはいざとなったら核兵器、だと思われてるもんね。

          • by Anonymous Coward

            見たところで遺憾の意と称する事実上の沈黙の悪寒・・・

  • by Anonymous Coward on 2015年01月14日 7時15分 (#2743078)

    国内なら空撮、国外なら商業画像衛星の方が・・・

    • by hgsdrk (13085) on 2015年01月14日 19時25分 (#2743474)

      考え方的には、違法性なく敵国上空を飛べる偵察UAV、という区分なんでしょう。
      UAVで領空侵犯すると、国際問題に発展する恐れがありますが、
      人工衛星なら、領空侵犯と責められずに敵国上空を飛べるので。。。

      純軍事目的ではなく、国際条約とかを回避する目的で、兵器を設計することはよくあって、建前はとても大事なのです。
      例えばロシアのイスカンダルミサイルとかは、前機種では当然搭載できた核弾頭を、
      中距離核戦力全廃条約回避のため、わざわざ載せられないようにするよう設計していたり。
      (少なくともカタログスペック上は。)

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      緊急時にドヤ顔で使おうとして、発射の失敗したり起動がズレたり中継できなかったりと、
      クソ忙しい時にトラブルの元を増やす方にしか思いつかない。
      そういう時こそ確実な方法を選択すべきではないかな。
      我が国の、何時まで経ってもデスマーチ案件が無くならない思想そのままでは?

      超低高度衛星をやってみたいのなら、実験用途的なのでやれば良いと思うんだが。

    • by Anonymous Coward

      商業衛星じゃ分解能が低すぎるし、独裁国家じゃあるまいし商業衛星を自由に利用できるわけでもないし、どこが「どう考えても」になるのか。

  • by Anonymous Coward on 2015年01月14日 8時06分 (#2743086)

    スペースシャトル退役して、回収や修理できなくなったんだから

    • 現状は捨ててないかもね。

      親コメント
    • スペースシャトルで回収したフリーフライヤーの類いって数えるほどだし、修理に至ってはハッブル宇宙望遠鏡位だしねえ。
      もっとも空軍関係のミッションはX-37B [wikipedia.org]でより活発にやってるかと思われ。述べ飛行時間がスペースシャトルのそれをこの間超えたしね。
    • by Anonymous Coward

      スペースシャトルが修理に行くと、最初に打ち上げたのと同じ量の燃料、つまりほぼ同じ量のカネがいるよ
      偉い人には分かんなかったから何度かやったけど

    • by Anonymous Coward

      使い捨てというより、インスタントって感じかもな。
      素早いけどもチープ感。

  • by Anonymous Coward on 2015年01月14日 8時44分 (#2743102)
    災害用だったら気球でいいじゃんと思いましたが、有事も対象ってことだと地球全球をみられる衛星のほうがいいですね。
  • by Anonymous Coward on 2015年01月14日 12時39分 (#2743188)
    わざわざ打ち上げなくともそっちを使えばいいじゃないか。
  • by Anonymous Coward on 2015年01月14日 13時44分 (#2743226)

    世界的には小型衛星の需要が今後高まると言われてます。
    多機能大型巨大衛星は成熟市場になりつつる一方で、比較的お手軽に宇宙を活用したいという面で単機能の小型衛星はそれなりに需要がありそうだ、成長市場だという事になっており、それに向けて各国結構予算を投入しています。

    日本ではその一環として、ピギーバック衛星として大学衛星や非営利の企業衛星を打ち上げられるような環境が整えたりしていますが、商業的に勝負できる衛生バスを作るには、ベースとなる需要が全く足りません。
    現状、日本の衛星産業は完全に官需に頼っています。日本の国としての宇宙関連予算は3千億円ぐらいなのですが、宇宙関連機器産業は2700億円と、国家の宇宙関連予算を下回っている有様で、国がある程度無理矢理にでも需要を作らないと、産業の育成もままならない状態です。

    その他に、衛星が大型化・多機能化しすぎて、開発期間が長くなりその結果、新技術のテストや技術伝承が難しくなっているという指摘があります。最近ではせっかく大学で宇宙関連の研究をしてきても、先行きが怪しいため、また実際に打ち上げに至るまでの道が長すぎて、若い技術者が実際宇宙関連の企業に入っても宇宙産業に従事せず、技術者が高齢化しているなんて事まで言われております。
    そこで、小型衛星の単機能・短期間開発でこれらの問題を解決したいそうです。大型衛星は下手をすると十年単位の時間が必要で、集中的にリソースがつぎ込まれたはやぶさ2でもかなりの時間がかかっていますが、単機能大学衛星では実質的な開発期間が1年で打ち上げに至っているものもあります。また失敗しても低軌道ならほっとけば勝手に落ちるのでデブリになりにくく、従来の大型衛星ほどは高信頼性を求めなくてもよいのだとか。

    「無人飛行機の方がいいのでは」「成層圏プラットフォームのがまだマシ」という意見がちらほらありますが、こう言う名目で基礎となる需要を生み出し、小型人工衛星を通して産業を本格的に立ち上げようとしているのでは無いかと思います。

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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家

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