パスワードを忘れた? アカウント作成
11897845 story
バイオテック

遺伝子操作したネッタイシマカをフロリダで放出する計画 59

ストーリー by headless
熱帯 部門より
チクングニア熱やデング熱といった蚊が媒介する伝染病の拡大を防ぐため、遺伝子操作したオスのネッタイシマカ数百万匹を米国・フロリダ州のフロリダキーズ諸島で放出する実験が計画されているそうだ(Florida Keys Mosquito Control DistrictのQ&AOxitec — Florida Keys ProjectABC Newsの記事Inhabitatの記事本家/.)。

使用するネッタイシマカは英Oxitec社が開発したもので、単純ヘルペスウイルスや大腸菌、サンゴ、キャベツの遺伝子が組み込まれているという。遺伝子操作したオスと交尾したメスが産んだ卵は成虫になる前に死滅するとのことで、ケイマン諸島やブラジルで数か月にわたって行われた実験では、ネッタイシマカの個体数を95%減少させることに成功しているとのこと。オスのネッタイシマカは吸血せず、交尾してもしなくてもいずれは死ぬため、環境への影響は少ないと考えられているが、実験台にされることへの反発もあるようだ。Change.orgでは実験に反対する署名運動が行われており、すでに14万人以上が署名している。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • カ民権 (スコア:5, おもしろおかしい)

    by EnergyField (42789) on 2015年01月31日 13時22分 (#2753425) 日記

    オスのネッタイシマカは吸血せず、交尾してもしなくてもいずれは死ぬため、環境への影響は少ないと考えられているが、実験台にされることへの反発もあるようだ。

    オスのネッタイシマカ自身が反発しているのかと思った。
    …というか、これに反発している人々って何者?ウィルスの増殖を望む人類滅亡論者?イルミナティ?マジェスティ(ry

    • Re:カ民権 (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2015年01月31日 14時09分 (#2753454)

      反発するのは遺伝子組み換え生物が野生化することへ反発する人、遺伝子組み換え生物の未知の危険性を危惧する人ですね。食品の場合と基本は変わりません。(食品だと、害虫に毒=人間が食べたらどうなるか...という直接的なものも入りますが。)
      今回のケースなら「突然変異や想定外の事態で100%死滅しなかったらどうなる?」というのが主な主張の根拠ですね。

      生き延びて成虫になってしまった蚊は野に放たれることになる。それがどういう変化を野生の蚊にもたらすかわからない......となります。
      また、死んだ遺伝子操作オスや、幼虫を分解した微生物が組み換え部のDNAを取り込んでしまう可能性はどうしてもあります。

      あとは島ひとつを実験台にすることに対する感情的な部分ですか。上記のような問題が起きても「たかが島ひとつ」みたいなところはどうしてもあります。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        > 微生物が組み換え部のDNAを取り込んでしまう可能性

        ここが分からない
        組換えたとこじゃなかったらいいの?
        同じDNAなのに??

        • Re:カ民権 (スコア:4, 興味深い)

          by maruto! (18665) on 2015年01月31日 16時25分 (#2753508) 日記

          遺伝子の水平伝播
          http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E3%81%AE%E6%B... [wikipedia.org]

          生物のなかには別種の遺伝子を取り込むものがいる。例えばO157の毒素の遺伝子は赤痢菌から取り込んだものだと言われている。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            それって、組換わったとこ以外でも起こるわけだよね
            あと、機能的な遺伝子としてまるまる取り込まれル必要があるんだけど、
            偶然、全く分解されなかった遺伝子が、偶然、微生物内にまるまる取り込まれて、
            さらに取り込んだ微生物が環境で何らかの悪さをする可能性ってどうなの?

            で、「組換わったところのDNAが取り込まれること」が危ない理由って何?

          • by Anonymous Coward

            つまり、「単純ヘルペスウイルス」「大腸菌」「サンゴ」「キャベツ」が存在しない場所に、「単純ヘルペスウイルス」「大腸菌」「サンゴ」「キャベツ」などを持ち込む程度の危険性があるってこと?

            • by Anonymous Coward on 2015年02月01日 19時50分 (#2753953)

              運悪く耐性が出来た蚊や,遺伝子を取り込んでしまった捕食者が水源地で大量繁殖して、毒素を分泌するかも。という危険性くらいは考慮しないとね。
              遺伝子を取り込んでしまった捕食者が繁殖しにくくなってしまい、逆に蚊全体としては増えてしまうというのは起こりそうだ。

              親コメント
        • by Anonymous Coward

          そりゃ当然ですね。人工的なゲノムがばらまかれるのには一定のリスクがあると考えるべきです。今までその環境にはなかったものなので「同じDNA」とは言えません。

      • by Anonymous Coward

        「突然変異や想定外の事態で100%死滅しなかったらどうなる?」

        同様の実験を続けていればいずれ発生する事態だよね。
        実験の成功に味を占めると、天災は忘れた頃にやってくる。核実験のような慎重さが必要だね。

        • by Anonymous Coward

          ついに不死の蚊が誕生するのか。

      • by Anonymous Coward

        あと生態系のバランスもね。
        駆除することでもっと厄介な害虫が勢力を広げる可能性が無いかどうかは慎重に調べないと不味い。
        より病気媒介能力の高い蚊が代わりに大繁殖したら目も当てらんない。

        人間が害虫害獣駆除のために持ち込んだ生物が害獣駆除の役に立たないどころか害を振りまいたり、害獣駆除には成功するももっと面倒なことになったり、そんなんはよくある話。生態系は複雑なんだから見誤ると大変です。

    • by Anonymous Coward

      市=カ?

      • by Anonymous Coward

        市民権ではなく、仮眠権ですよ

    • by Anonymous Coward

      海外種をいろんな理由で導入した結果ろくなことになってないケースが多いし…。

      • by Anonymous Coward
        自国原産の動植物だけで農業するつもりかよ…
        とりあえず日本は稲作禁止な
  • ...キャベジンでも生成するんかしらん

    --
    M-FalconSky (暑いか寒い)
  • by Anonymous Coward on 2015年01月31日 13時19分 (#2753422)

    生物の多様性や進化の速度、環境順応性や適応変化を見誤っている可能性が高い。
    すぐに適応して進化する危険性がある。

    人間が自然環境に介入して、それを操作できると考えるのは奢った考えだ。

    • by Anonymous Coward on 2015年01月31日 14時25分 (#2753467)

      遺伝子組み換えではありませんが、放射線処理で不妊化した虫を放って種の根絶を図るのは日本でも昔からやっていて、
      成果も上がっているのですが・・・
      ウリミバエは中学校辺りで習ったと思うのですが
      不妊虫放飼 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E5%A6%8A%E8%99%AB%E6%94%BE%E9%A3%BC [wikipedia.org]

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2015年01月31日 16時47分 (#2753512)

        不妊化は生殖細胞を破壊しているだけで突然変異まではさせててないから
        遺伝子組み換えとはちょっと違うね

        天然の突然変異で生殖能力がないのが出て、それをクローンなどで増やして放つと言う計画でも同じように批判はされたかと
        突然変異や掛け合わせを利用して改良した農作物や家畜であっても、野生化するとまずいから大量にばらまいたりすると問題になるよ

        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2015年01月31日 18時27分 (#2753543)

        それを例に出して問題がないというのは正しく無知。放射線処理の場合は、ランダムに遺伝子を傷つけるのに対して、遺伝子組み換えの場合は、特定の配列を持った遺伝子が組み込まれる。

        もちろん、不妊だから子孫にそれが遺伝するということはないわけだが、遺伝子には水平伝播もあり、その遺伝子がどの種に伝播されるのかは予測できない。個体ごとにランダムな配列と比べると、個体群固有の特定の配列は、個体の数だけ水平伝播の確率が高まるから、特定の種に水平伝播することで、その特定の種を介して広がり続ける可能性が高くなる。

        その水平伝播の影響については予測がつかないから、問題がないとは断言できない。もっとも、放射線処理の場合も、思わぬ所で影響があるのかも知れないけど、関連性を証明することがほぼ不可能だから、問題がないという認識になっているに過ぎないかも知れない。

        まあ、問題の起こる可能性があるならやらないというのでは何もできなくなるから、影響を評価しながら試していくしかないんだけどね。

        親コメント
        • Re: (スコア:0, 荒らし)

          by Anonymous Coward

           とりあえず、アメリカの大学レベルの生物学を勉強して出直した方が恥かかなくてよいぞ。
          国内は…、電波なのが若干いるからなぁ。

    • by Anonymous Coward

      仮にこれを克服するとしたら、"単純ヘルペスウイルスや大腸菌、サンゴ、キャベツの遺伝子が組み込まれている"カに対し
      ・生殖行動が可能になる(メスが蚊・ウィルス・菌・サンゴ・キャベツの遺伝子を持つカを無理やり受胎し生存できるようになる)
      ・そういったオスに反応しなくなる(フェロモンや交尾時の刺激などが変化すると妊娠しないようになる)
      といった方法しかないわけだが、どっちにしろ順応するにはかなり長い期間が必要になる気がする。

      • by Lurch (10536) on 2015年01月31日 15時41分 (#2753487)
        どちらかというと、それで個体数を減らした蚊に変わって、別の種の個体数が増えて、生態系のバランスを崩すっていうのがありそうな......
        --

        ------------
        惑星ケイロンまであと何マイル?
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        産卵数からエラー個体が生まれる確率とその生存率は低いものの、確実に新種発生のステップは踏んだと考えられる。
        以外と早いかもよ

      • by Anonymous Coward

        ウイルス、大腸菌、サンゴ あたりは何が入ってるかのおおよその見当はつくけど、キャベツってなんだろう…?
        幼虫だけを殺す毒素あたりかな

    • by Anonymous Coward

      熱帯の奥地で自給自足の生活してる人が言うなら分かるけど、
      現代日本で文明の利器を享受している人間が言うのはどんなもんかね。

    • by Anonymous Coward

      その組み込まれた遺伝子の挙動は明らか且つ確かなのだろうかね?

      「組み込まれた遺伝子がヒトの想像と理論を超えた働きをして、ヒトに対し病原性を持つ」
      なんてのはSF物語の中だけの話、だよね。ケイマン諸島やブラジルで数ヶ月に渡る実験もしているという話だし。

      • by Anonymous Coward on 2015年01月31日 13時58分 (#2753448)

        >「組み込まれた遺伝子がヒトの想像と理論を超えた働きをして、ヒトに対し病原性を持つ」

        いや、そんな間抜けなことを言っているのではないよ。
        遺伝的な抑圧を加えたとしても、数代先もしくはさらに先の世代で克服する可能性があることを語っているわけで。

        昆虫類の進化は早いよ。薬物体制の獲得も早いし、隣り合う種との交配(いままではあり得ないか数少ない得意な事例と言われていたが、一部の甲虫類で外来の種との交尾による産卵と孵化と成体化も起きている)もある。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        逆に、起きそうにないからこそSF(サイエンス・フィクション)であるといえる。

        仮にこれで人類に対して災害となるとしたら
        ・吸血時の唾液に件の遺伝子パワーが紛れ込み、傷口周辺をキャベツにする
        ・カを宿主とする色々なウィルスがキャベツなどの遺伝子を取り込む
        だが、前者はまさにSFだし後者はキャリアが死んだら意味が無いのであまり考慮しなくていいと思う。

      • by Anonymous Coward

        >ケイマン諸島やブラジルで数ヶ月に渡る実験もしているという話だし。

        ひでえ…

    • by Anonymous Coward

      ですよね、
      先日も、ネッタイシマカ、ヘルペスウイルス、大腸菌、サンゴ、キャベツの遺伝子を持つ触手が女騎士を妊娠させてました。

    • by Anonymous Coward

      進化の可能性の前にもリスクある

      サンゴやキャベツの遺伝子を組み込んで、目的の性質を持つ蚊を作れたけど、目的以外の性質まで獲得しちゃってる可能性は高い
      目的のオス蚊の生産のために飼育してる親蚊が杜撰な体制で自然界に逃げ出してるとかありがち

  • by Emc2 (14960) on 2015年01月31日 16時58分 (#2753515) 日記

    アメリカ市民が実験内容を正確に把握していない [srad.jp]可能性もあるのではないか

    --
    RYZEN始めました
    • by Anonymous Coward

      門外漢なので自分にはさっぱりだがこの実験を正確に把握している人はどのくらいいるんだろう。
      分野は分子生物学、正確に把握している人はこの分野の研究を行っている大学や企業の研究者になのかな。

  • 家畜の交配はOKだけど遺伝子組み換えがダメって人はだいたい宗教由来の理由でいやがってるだけだしね。

    今回の実験も、彼らの視点では完全に「生命への冒涜」なわけで、神に喧嘩売ってると解釈する人がいてもおかしくはない。

    #ただ、理由として似非科学的な主張しているようであれば、人から笑われることになると思うけどね。

    --
    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
    • by Anonymous Coward

      蚊はどう交配してもキャベツの遺伝子をもつことはできないと思う。

      まぁ、原理主義者なら、自分たちは神に遺伝子組み替えをする権利を与えられているくらいのことは言うかもね。

      とりあえず、ネッタイシマカが生態系上どの位置にあるのかがわかんないうちに実施しようとするかたには、
      スズメを害獣呼ばわりして後でエライ目にあったどこぞの国家主席のご尊顔を拝させたい。

      やったねパパ、明日は大躍進だ!

  • by Anonymous Coward on 2015年01月31日 14時23分 (#2753463)

    ウリミバエの事例なし。

    • by Anonymous Coward on 2015年01月31日 17時14分 (#2753517)

      同じ種類の、生殖細胞の遺伝子を傷つけて去勢した生き物を放つのと、
      よく似ているが少し違う、ほぼ同一の遺伝子を持つ生物を放つは全然違うでしょ

      前者は、放射線の宛て方が不十分などの理由で去勢に失敗してて子ができたとしても、出てくるのは同じ生物になる。
      また、去勢の方法は放射線を当てて無作為に生殖細胞、遺伝子を壊しているだけだから、同じ壊れ方をする確率はほぼ無視できる。1世代目で、突然変異した個体が生殖に成功する確率は数が数だけにありうると思うが、それが管理されていない状態で次の世代になるには、1世代目と近い突然変異をしたオスがもう一回いないと突然変異種は生き残らない。

      一方、後者は持っている毒素に耐性を持っている野生種が僅かな数出て、それが繁殖したらそれは元の生物とは違うものがコントロールできない形で繁殖する。ここで止まればいいが、1回でも出たら、同じように遺伝子組み換えされたオスが続けて供給されるのでどんどん増えてしまう。

      前者も確かに危険性はゼロではないと思う。特に一度に多数生まれるので、近親交配を考えるとあり得る(ただし一般に虫は近親交配にならないようにフェロモンなどで区別して遠い遺伝子同士で後輩すると言われているが)
      しかし、後者はそれとは比べものにならないほど危険性は高いと思われ、一緒にできるような話ではないかと。

      ただ相対的には差があるかも知れないが、絶対的に両方とも危険性は無視できると言う話かもしれない。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      外来種だし、費用的に防護困難な植物の害虫なんで単純に比較できないからね

  • by Anonymous Coward on 2015年01月31日 15時18分 (#2753486)

    本当に安全かどうかロクに確かめず、近視眼的な方法論に走る過ちが何度も繰り返されてきた。
    蚊は生態系の重要な位置にいる生物であり、人間に害があるからと言って単純に絶滅的手法を適用すべきではない。

    • by Anonymous Coward

      蚊が絶滅→チクングニア熱やデング熱のウィルスが絶滅→汚染されてない蚊を放出
      で生態系への影響は抑えられるかもしれない

      蚊って生態系でどんな位置にいるの?

      • by Anonymous Coward

        蚊の幼虫(ボウフラ)の水質改善はそこそこ有名だったような…
        蚊自体は小型の虫や爬虫類なんかの餌にはよくなってた気がする

      • by Anonymous Coward

        まず蚊にはそれなりに種類がいて、捕食者も沢山いるというのが前提。

        その上で鳥類とかコウモリ、肉食の昆虫などが直接の捕食者。
        ボウフラは魚類が直接の捕食者になるけど
        対象外の種の蚊に影響を及ぼさない限り影響は限定的。

        蚊なんて絶滅させようとおもってもなかなか無理あるけど、人間活動で
        絶滅してる種なんて一杯あって昔の大量絶滅期以上のペース。
        特にネッタイシマカなんて消えて欲しい種の最たるものだから成功してほしいね。

      • by Anonymous Coward

        人間をバタバタと殺してるように
        ほかの野生の病原キャリアを押さえつけてるかもしれないね

typodupeerror

日本発のオープンソースソフトウェアは42件 -- ある官僚

読み込み中...