欧州議会、住所やメアドなどの旅客情報を共有するPNRを批准するかについて再検討中 11
メリットとデメリットの比較を 部門より
犯罪やテロ活動に関する調査のため、ヨーロッパを拠点とする航空会社に対し、あらゆる乗客に関する個人情報を共有することを義務付ける「Passenger Name Record(PNR)」について、欧州議会で議論が進められているという(THE STACK、slashdot)。
PNRは2011年に一度提案されたものの、昨年四月に一度否決された。しかし、安全保障への脅威はこの12か月間に増加しているとして、人権擁護委員会などで再度議論されているようだ。共有される個人情報には名前、住所、電話番号、クレジットカード情報や旅程、電子メールアドレスが含まれるという。
欧州刑事警察機構のRob Wainwright氏は、PNRはテロとの戦いにおける「合理的な措置」の範囲内だとしている。一方で、オランダのSophie In't Veld氏は、「彼らは無制限の権力を求めているだけだ。彼らはルールやデータ保護当局に拘束されたくないのだ」と批判。その上でデータ保護指令の確立がPNR実現の前提条件だと主張している。