隕石内に残っていた磁場情報、太陽系の形成を探る鍵となるか 15
太古の磁気 部門より
1940年にインド北部で墜落した隕石「Semarkona」を解析したところ、原始太陽系星雲の磁場情報が残されていたことが分かったようだ。MITの惑星科学者Roger Fu氏によると、地球に落ちてくる隕石の多くは、強い衝撃や高熱などにより本来の磁気情報から変わってしまう。しかし、Semarkonaは外部的な影響を受けていない約45億年前に形成されたと稀少な隕石だとしている(BetaWired、AAAS、Slashdot)。
磁場は惑星形成のプロセスにおいて重要な役割を果たしていると考えられているが、今まではっきりとした証拠はなかったという。このSemarkonaに含まれている鉄を含む橄欖石結晶から磁気特性図を分析した結果、地球の磁場の1000,000倍である54マイクロテスラの磁場の中で磁化されたことが判明した。天文学者のMeredith Hughes氏によれば、この研究結果は、太陽系を形成する過程で磁場が大きな役割を果たしていた証拠になるだろうとしている。